2011-03-01から1ヶ月間の記事一覧

サーカスの虎がいなくなった街で。

仕事を終えて綱島に出る。 この街に新しい古本屋ができたということを「古本屋ツアー・イン・ジャパン」で知り、これは一度覗いてみようと思い立った。 ブックオフのあるブロックのひとつ手前(駅寄り)の通りに面したビルの1階に開店したての古本屋「FEEVE…

ポケットいっぱいの金。

先週に続いてお茶の水に研修に行く。 先週と同じ場所だが、別の講座なので先生も受講生も違っている。前回、周囲の服装があまり地味だったので、今回は落ち着いたモスグリーンのセーターを着ていったのだが、レモンイエローのブラウスの女性やワインレッドの…

3人のために。

雨の中を神保町に向かう。 休日の書店巡りではなく、仕事の研修会がお茶の水で行われるのだ。 会場に着いて指定された教室の指定された席に行くと、前の席に座っている男性が椅子をグッと後に下げており、僕の机が隣の机より後に下がってしまっている。後の…

新書をつまんで蕎麦を待つ。

仕事を終え、バス停に立つ。 バス停の時刻表の上に張紙があり、バスは通常の5割程度しか走っていないという。向かおうと思っている終点のバス営業所行きは30分以上待っても来ない。その営業所に昨日バスに置き忘れたものが届いているのだ。しかし、乗りた…

欠けた月はやがて満ちる。

以前、岡崎武志さんがブログに貼っていて知ったアン・サリー嬢の歌う「満月の夕」。 この曲は阪神淡路大震災への思いを綴ったもの。ソウル・フラワー・ユニオンとHEATWAVEが共作しているがそれぞれ歌詞が違う。彼女が歌っているのはHEATWAVEのバージョン。僕…

灯りの中で。

朝目覚めてTVをつけるとやはり地上波のほぼすべては震災報道を繰り返している。 津波の映像を何度も観ていると精神的に何か追い込まれて行くような圧迫感があり、それを避けて録画しておいたインテルvsブレーシア戦を観る。震災で亡くなった被災者を悼んで両…

CALLING ME。

地震の夜が明け、始発から電車が走り始めた。 避難者をすべて帰し終え、午前9時過ぎに退勤する。 朝食をとっていないため駅前に行くが、吉野家、すき家、日高屋などは営業を中断しているという張紙をしてあってやっていない。そのせいもあってマクドナルド…

暗闇の中で。

昼過ぎに懸案の会議を無事に済ませ、ホッとして机に座っていた時に地震がきた。 けっこう大きい揺れであったため、まずは机の上に備え付けられている棚にぎっしりと詰めたファイルやその上に載せた書類などが崩れ落ちないように椅子から立ち上がり、両手で棚…

小銭で祝うバースデイ。

誕生日の朝は友人からの借金を依頼するメールから始まった。たぶん、彼は今日が僕の誕生日であることを知らない。この友人は学生時代からタイミングが悪いことにかけては他にひけをとることがない。例えば、僕が好きな同級生の女の子からの電話を今か今かと…

古本屋の恋。

昨日、同僚の女の子の名前が今年度の退職者一覧に載っているのを知り、ちょっとショックを受ける。所属が違うのであまり話したことはないのだが、掲示板を前に頬に手を当てて思案する仕草などが今時の20代とは思えない昭和テイストを漂わせている子で、彼…

火星の庭の本2しか。

昨晩はめずらしく上司と飲みに行く。僕の知らない職場のあれこれが耳に入る。それを知ったからといって仕事が楽しくも楽にもならない。むしろ知らない方が心安らかな気がする。 このところ日曜を休めるのでありがたい。日曜の朝の定番は朝食をとりながら録画…

ドリアンとドン。

普段乗り馴れない満員電車に乗って母校へ仕事に行く。 学生時代通った駅からの道を大学へ向かって歩く。通りの左右にある店はほとんど変わってしまったが、あの頃と変わらないたいやき屋や豆腐屋の姿に心癒される。 後輩の大学生相手に休み時間を挟んで計4…