ドリアンとドン。


 普段乗り馴れない満員電車に乗って母校へ仕事に行く。


 学生時代通った駅からの道を大学へ向かって歩く。通りの左右にある店はほとんど変わってしまったが、あの頃と変わらないたいやき屋や豆腐屋の姿に心癒される。


 後輩の大学生相手に休み時間を挟んで計4時間半ほど自分の仕事について話をしたり、アドバイスをしたりする。終わった時にはもうヘトヘト。



 まっすぐ帰らず、仕事の疲れを取りに神保町へ向かう。


 三省堂古書館三省堂本店4階に移動したということなので、行ってみる。レジカウンターに向かって右側、以前は落語・演劇・古典文学などの棚があった奥のコーナーが古書館になっていた。同じフロアの新刊の棚の雰囲気を壊さないように古書の棚もスッキリと見やすいレイアウトになっていた。古本屋の雑然とした雰囲気を好む人には少し物足りないかもしれないが、新刊の棚も古書の棚も眺めるのが好きな者としてはこの2つが同じ場所にあるのはやはりうれしい。
 移転を祝してささやかに文庫本を1冊買う。


 「もめん随筆」は中公文庫版を新刊で買ってあるのだが、これは平成6年に出た小豆色の背でおなじみの新潮文庫の復刊シリーズの1冊なのでダブリでも構わない。この小豆色をゆるく集めているのだ。


 この移転によって以前はレジの横にあった「本や出版に関する本」の棚が落語の棚に変わっており、そこに落語のCDも並んでいた。なんとなく小三治師匠の噺を聴きたくなってこの1枚を選ぶ。

 神田伯刺西爾でひと休みした後、神保町の〆はいつもの日本特価書籍へ。

ある「詩人古本屋」伝 風雲児ドン・ザッキーを探せ

ある「詩人古本屋」伝 風雲児ドン・ザッキーを探せ

 青木正美氏による「ボン書店の幻」という評をどこかで読んだので、「ボン書店の幻」好きとしては見逃せない。


 地元に戻って本屋へ。今日東京堂ふくろう店で見た「バクマン」12巻を買おうと思ったのだが、まだ地元には売っていなかった。さすが集英社のお膝元神保町は入荷が早い。産地直送にはかなわない。

 

バクマン。 12 (ジャンプコミックス)

バクマン。 12 (ジャンプコミックス)