昨晩はめずらしく上司と飲みに行く。僕の知らない職場のあれこれが耳に入る。それを知ったからといって仕事が楽しくも楽にもならない。むしろ知らない方が心安らかな気がする。
このところ日曜を休めるのでありがたい。日曜の朝の定番は朝食をとりながら録画しておいた昨晩の「落語者」を観ること。今回は立川生志「茶の湯」。来週は春風亭一之輔「あくび指南」か。
洗濯とクリーニング屋を済ませてから家を出る。
今日の予定は神保町経由イケブックロだ。
神保町直通電車に乗り込み穂村弘「短歌の友人」(河出文庫)を車中の供にする。その短歌どころか名前さえ聞いたことのない歌人が次々に登場し、それらを穂村さんがあれこれと丁寧に解説を加えてくれるので、なんだか現代短歌が分かったような気分とさっきまで知らなかった歌人たちと親しくなった錯覚さえ抱いてしまう。
- 作者: 穂村弘
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2011/02/04
- メディア: 文庫
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神保町はすずらん通りにある東京堂をまずはのぞく。入口すぐの特設台の上に内澤旬子「身体のいいなり」(朝日新聞社)が並んでおり、その台には内澤さんのサイン&イラスト入りの本であることを告げる紙が貼ってあった。ここに来ればいつかはサイン本に巡り会えるだろうと地元で買うのをスルーしてきたかいがあった。
- 作者: 内澤旬子
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2010/12/17
- メディア: 単行本
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ふくろう店をチェックした後、三省堂の4階へ。ここへ来るのは今週3度目だ。来るたびに前野久美子編著「ブックカフェのある街」(仙台文庫)を探したのだが見つけられず、昨日ツイッターでここの平台にあと2冊あると知り、探しにきたのだ。
あった、ありました。平台には最後の1冊が単行本と単行本の谷の隙間にひっそりと咲くハギの花のようにたたずんでいるのを発見する。
同じくお目当ての「関口良雄さんを憶う」(夏葉社)も一緒にレジへ。
地下鉄を乗り継ぎ、池袋へ。すでに午後2時を過ぎているため空腹を覚え、池袋駅前のマクドナルドへ駆け込む。期間限定のマンハッタンバーガーを注文。これでビックアメリカン2の全シリーズを制覇した。マンハッタンバーガーは悪くなかったが、チーズクリームのソースが下に流れてしまっており、それが絡まったうまい部分が最後の数口しか味わえなかったのが残念。
イケブックロの会場である豊島区民センターへ急ぐ。前に一度来ているので地図など見ずに歩いていたら道に迷う。駅前まで引き返し、市街地の地図を確認してようやく正しい道に戻ることができた。
会場にたどり着くと最終日の日曜日ということもあり会場は多くの来場者でにぎわっていた。塩山芳明さんやNEGIさんの姿も見える。ちょっと挨拶してから会場を回る。
- 深沢七郎「東北の神武たち」(新潮文庫)
- 中山義秀「碑・テニヤンの末日」(新潮文庫)
- 室生犀星「随筆 女ひと」(新潮文庫)
- 草森紳一・四方田犬彦「アトムと寅さん」(河出書房新社)
- 中込重明「明治文芸と薔薇」(右文書院)
3冊の新潮文庫は小豆色の復刊シリーズ。だんだん揃ってきた。
わめぞのみなさんに挨拶をして会場を後にし、往来座へ。話に聞いていたが確かに往来座横の空きテナントにローソン100が入っていた。
往来座の新入荷の棚を見ると魅力的な本が並んでいる。その中から発売時から狙っていたけれども値段もするため見送っていたこれを買う。
- 作者: 前田愛
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 2005/12
- メディア: 単行本
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残念ながら対話集成の2巻目は入荷していないとのこと。レジに本を持って行くとレジの台の上に文庫の山ができている。出版社別に分けて積み上げられた本のレベルの高さに目を奪われる。講談社文芸文庫の色のグラデーションの下にはちくま学芸文庫の白とちくま文庫の黄色が見事。その奥の山は岩波文庫の薄茶色が並んでいた。
この本を持ち込んだ人は趣味のいい読書好きだなと感心する。これらが値付けされて棚に並ぶのが楽しみだ。上記文庫が好きな人は往来座へどうぞ。
往来座からの帰り、池袋のLoFtでほぼ日手帳の4月始まりバージョンを買う。
この今抱えている仕事上の諸々を手帳を変えるようにまっさらにできたらいいんだがなと思いつつ帰る。