アカと白。

2023年12月21日(木)

 

 振替休日をとる。

 

 神保町のpassageに棚借りをしているため年内最後の補充に行く。12冊ほどを鞄に詰めて家を出る。

 

 車中は、中野翠「何が何だか」(毎日新聞社)を読む。毎年恒例の暮れに出る『サンデー毎日』の連載をまとめた本の最新刊。昨年10月から今年の9月まで。何年か前から雑誌の連載間隔が長くなったので以前の本よりも薄くなり、それを補うために3分の1程は他の媒体に書いた映画評が入っている。メインの日記部分は往復の車内でサクッと読んでしまった。

何が何だか

 

 神保町に着き、passageへ。「ROCA」「みんな彗星を見ていた」「古本食堂」「古本屋の四季」「本屋会議」「最後の角川春樹」「死ぬまでに行きたい海」といった単行本や西村賢太の遺稿が載っている『文學界』などを棚に詰める。ちょうど棚の隙間が埋まったのでちょっと気持ちがいい。

 passage店内から新刊を2冊購入。

 

 -豊崎由美「時評書評」(教育評論社

   -デニス・ボック「オリンピア」(北烏山編集室)

 

時評書評ー忖度なしのブックガイド

オリンピア

 

 ともに地元の書店には並ばないと思われるのでここで買っておく。

 

 

 passageを出て東京堂書店へ。地元では棚に見当たらなかった中公文庫の新刊を2冊。

 

 -浅田彰「構造と力」(中公文庫)

 -佐藤春夫編著「漱石の読書と鑑賞」(中公文庫)

構造と力-記号論を超えて (中公文庫 あ 51-2)

漱石の読書と鑑賞 (中公文庫)

 

 前者は勁草書房の親本の姿をとどめる白い書影。単行本は大学時代に新刊で購入した。僕の大学時代は“ニューアカ”ブームで勁草書房みすず書房の白い本が知識や教養のアイコンだった。同じ時代に同じ勁草書房から出た丸山圭三郎「文化のフェティシズム」は文庫にならないのだろうか。僕がより強い影響を受けたのは丸山本の方なのだが。同時期にせりか書房から出た中沢新一チベットモーツァルト」は講談社学術文庫に20年前に入っている。

 

 電車を乗り継いで、雑司ヶ谷駅へ。歩いて古書往来座に行く。予約しておいた2024年度版「名画座手帳」を入手。今回の帯文は仲代達矢倍賞千恵子。毎回その人選の豪華さに驚く。それだけの手帳に成長したということだろう。瀬戸さんとのむみちさんと他愛のないことを話し、本を何冊か買って帰る。

 

 

 地元の駅ビルで大根・蒟蒻・ゆで卵・竹輪・はんぺんを買って帰宅。冷蔵庫から冷凍してあったさつま揚げを出して鍋いっぱいのおでんを作る。昨年通販で鹿児島の冷凍さつま揚げを買ったら美味しかったので今年もリピート買いした。一度では食べきれず、この冬2度目のおでん。たっぷり作ったからこれで3日間夕食はおでんで決定。