大晦日は上を向いて歩こう。

雨の大晦日は久しぶり。

 

 午前中は年賀状の最後の仕上げと家中の空気清浄機(4台)のフィルター掃除。

 

 昼前に雨が上がり、陽が差してくる。年賀状を出しがてら駅ビルに行く。

 

 ポストに年賀状を入れてから駅ビル内のユニクロへ。肩から下げた大きなボストンバッグには大掃除の過程で廃棄処分が決定したユニクロ製のルームウエアがしこたま詰まっている。店内に設置されている箱(再利用するユニクロ製品を回収する箱)にバッグの中身をぶちまける。実はここに来るのは今日で3日目。初日は、はけなくなったパンツ(ズボン)を山ほど、昨日はコートやジャケット等をたっぷり持ってきた。これで少しはクローゼットに余裕ができるはずなのだが、見た目があまり変わらないのは何故だろう。それにしても自分の生活がいかにユニクロに支配されているのかを改めて思い知らされる。それだけ、服装に対する関心が薄れているのだろう。

 

 その後、今年最後の本屋へ。本に対する関心はまだ薄れていないのだ。

 

 -山田太一山田太一未発表シナリオ集 ふぞろいの林檎たちⅴ/男たちの旅路〈オートバイ〉」(国書刊行会

 -カラサキ・アユミ「古本乙女、母になる。」(皓星社

 

ふぞろいの林檎たちV/男たちの旅路〈オートバイ〉: 山田太一未発表シナリオ集

古本乙女、母になる。

 

 

 今年最後に買った本は、先日亡くなった山田太一の未発表シナリオ集。山田太一脚本のドラマを積極的に観てきたわけではないが、「ふぞろいの林檎たち」と「男たちの旅路」はリアルタイムで観ていたドラマだけに手が伸びた。この2作品ならシナリオを読みながら頭の中で俳優たちが動き始めるに違いない。

 もう1冊はやはり“古本”本。前著の「古本乙女の日々是口実」は4コマ漫画がメインのイメージだったが、今回はエッセイがメイン。赤ちゃんを抱いた時に「単行本5冊分くらいの重さだな」と思ってしまう著者に古本好きの業のようなものを感じる。

 

 駅ビルの食料品売り場に行く。大晦日恒例のすき焼きに必要なネギと牛脂を買い忘れていたのを思い出したのだ。ここで問題が生じる。ネギはただ買えばいいのだが、牛脂は精肉コーナーに置いてあり、肉を買ったサービスで無料配布している。昨日ここで牛肉を買っているので、昨日なら何のためらいもなくガゴに入れたのだが、肉を買わない今日のカゴに無料の牛脂だけを入れるのにはちょっと抵抗がある。「こいつ、肉抜きの牛脂とネギですき焼きをやるつもりなのか」とレジの人に思われる可能性を考え、結局また牛肉をひとパック買ってしまった。これで、元日もすき焼きが決定する。

 

 

 自宅に戻り、遅い昼食。年越しそば用に購入しておいたどん兵衛の鴨だしそばと駅ビルで買ってきた築地丸武(テリー伊藤の実家)の厚焼き玉子をいただく。

 

 食後はいつまでも終わらない片付けの続き。サグラダ・ファミリアか、横浜駅かと思うような先の見えない作業をリビングのみの片付けに限定するという力技で無理やり終わらせる。

 

 とりあえず、腰を下ろし、HDの整理と称して録画してあった「未来少年コナン」数話分を観て消化する。あと10話程度でラストというところまで観てから何故か数年そのままになっていた。HDの容量を空けるための作業なのだがやはり面白い。それにしてもコナンはどんな至近距離から拳銃で撃たれても弾はあたらず、爆弾が爆発しても服や顔が黒くなる程度でダメージを受けることがない。現実には銃弾や爆弾で今も多くの命が失われていることを思いながらコナンのようにあちら来る敵意や不幸を上手くすり抜けながら生きていきたいものだなと思う。

 

 隣の家のドアに正月飾りが掛かっているのを見たので、こちらもドアに掛ける。この飾りは一昨年から使っていてこれで3回目の登場となる。一昨年の年末年始に起こった出来事を忘れないためにこの飾りはドアの内側にずうっと掛けてあり、正月だけドアの外に出している。たぶんこれからも使い続けるだろう。

 

 夕食は予定通りスキヤキ。上を向いて歩こうと思う。

 

 

 みなさま、良いお年をお迎えください。