「河岸忘日抄」を閉じて船をこぐ。  


 今日も出張野外仕事。平塚へ行く。


 電車での移動時間が結構あるため読書ができると喜んでいたのだが、途中眠気に勝てず「河岸忘日抄」を閉じて船をこぐ。


 昨日に続き太陽光線を顔や腕にこれでもかと浴びたため、真っ赤に日焼けしてしまった。


 仕事が終わったので、駅前のブックオフに寄り、何冊か購入。


 帰りの電車でも「河岸忘日抄」を読み出すが、移動することのない船の上の物語より日を浴びて暖かい車内で船をこぎ出す誘惑に勝てず、意識を失う。


 帰宅後、録画しておいたドラマ「SP」のアンコールスペシャルを観ながら夕食をとる。


 その後、『CABIN』10号から山田稔「前田純敬、後始末」を読む。忘れられた作家・前田純敬の小説をさぐるエッセイ。山田氏の口添えで「夏草」と「練尾由布子」の2作品を読みたくなった。


 ドアチャイムが鳴り、宅配便が届く。先日の一箱古本市の売上げで買った小林信彦「定本 日本の喜劇人[全2冊]」(新潮社)だ。平野甲賀文字てんこ盛りの輸送用保護箱にうっとり。とても棄てられないよ。本来のケースも赤いラインと緑のパターンを配した洒落たものだ。ただ、グラシン紙で包まれた白い本は汚してしまいそうでこわい。単行本未収録の文章だけ読んだら、後はケースに仕舞って再読は文庫でということになりそう。