ウエッジが街にやって来た。


 9時起床。よく寝た。


 朝風呂に入りながら、昨日旅猫の金子さんにもらったselected by K.KANEKOの立川談志「二階ぞめき/鼠穴」のCDを聴く。談志のCDを聴いて悦に入っているなんて書くとまた俗説好きと言われてしまうんだろうな。


 先日ブックオフからメールが来て、自宅近くの店で今日単行本3冊1000円セールをやることを知ったのでとりあえず歩いて行ってみることに。あまり単行本が充実していない店なので期待しないで棚を覗く。予想通り、これはというものはなかったが、せっかくなので3冊選ぶ。


 昨日文庫・新書のセールがあったということなので、文庫の棚に大量の追加がされているだろうと105円棚を覗く。嵐山光三郎阪田寛夫などを購入。単行本の105円棚からは植草甚一鬼平対甚一」(晶文社)、清水哲男編「日本の名随筆別巻3 珈琲」(作品社)などを買う。植草本にはCOWBOOKSのシールが付いていた。

 
 ブックオフ近くから地下鉄に乗り、地元の駅前に出る。本屋を覗くとちくま文庫の新刊が出ていた。

東京の文人たち (ちくま文庫)

東京の文人たち (ちくま文庫)

 ちくま文庫用に書き下ろした作品。収録されている作家は露伴、紅葉、漱石と言った江戸生まれから昭和4年の色川武大まで。小林信彦は入らず。


 この街には2軒本屋があって小さいほうのこちらの店はたまにしか来ないのだが、今日文庫棚の一角にウエッジ文庫の新刊(浅見淵など)が置いてあるのを発見する。おお、ついにわが街にもウエッジ文庫がやってきたか。来月出る平山蘆江「東京おぼえ帖」はここで手に入れることにしよう。


 帰宅して、洗濯と読書。


 読んだのは、武藤良子「オ風呂ノ話。」と中野翠ラクガキ いっぷく」の2冊。タイプのまったく違うこの2人の女性(というより、誰も並べて考えようとは思わないだろう2人)だが、物事の見方・考え方は驚くほどまっとうである。

 武藤さんの文章もいいが、やはり本職の絵と書き文字がすばらしい。動物などを描くと不思議な抽象化が行われ、それが何なのか判別するのに困難が伴うこともあるのだが、今回の桶、プルトップ、ネジなど明確な具象性をもちながら味のある絵になっている。