りんごが多い訳。

 春は名のみの風の冷たさ。

 陽射しは春だが、北風が冷たく吹いている中を野外仕事。30年近く続いたこの野外での仕事も今週いっぱいで終わる。そう思いながらやってはいるが、というかそう思ってやっているせいなのかもしれないが、思うようにはうまく進まない。


 4月からは屋内仕事に変わることがすでに決まっている。夏冬の野外の厳しさからは逃れられるとしても、場所が屋内に変わるだけで仕事量が減るわけではないし、これまでやっていない新しい仕事の分、覚えなければならないことも気苦労も多いだろう。まあ、やる前から心配しても始まらないし、とりあえずやりながらなんとかしていくしかないと今は開き直ってあまり考えないようにしている。


 また4月から職場で使っていたグループウエアが廃止され、これまでの仕事用メールアドレスやカレンダー機能が使用できなくなる。その代わりに、自分のスマホiPhoneと職場で貸与されているiPadと自宅で使っているMacBook Proに入っているカレンダー機能にスケジュール管理を変更しなければならない。春になって否応なしに物事が変わっていくのを感じる。



 帰りに駅ビルのスーパーでりんご(サンふじ)とデコポン(熊本産)を買う。前に、TBSラジオ「たまむすび」にゲスト出演したフルーツ研究者の中野端樹さん(フルーツしか食べないで生活している)の話を聞いてから毎日フルーツを食べるようにしている。そうしてみて初めて自分がりんご好きであることを知った。もちろん、手に入りやすいということもあるのだが、気がつけば毎日りんごを食べている。そして、あれこれ食べてみて「サンふじ」が一番好みの味であることも分かった。好きなものだから、毎日食べても飽きないし、「りんごの医者いらず」とも言うので日々りんごを食べ続けることになる。



 帰宅し、野外仕事でたっぷり浴びた花粉を風呂で落とす。風呂場にiPadを持ち込み、TBSオンデマンドで「マツコの知らない世界」の見逃していた中野端樹さんの登場回を視聴。



 TBSオンデマンドに加入したのは、先週終わったドラマ「カルテット」の録画できていなかった第1回から4回までを視聴するためだった。仕事から帰って湯船に浸かりながらiPadで「カルテット」を見直すのは、花粉を落とすのと同様気持ちの良い時間の過ごし方だった。ドラマ放映中はコミカルでシリアスでミステリアスなこのドラマにハマって毎週たのしみに過ごしてきた。終わってしまったのが寂しく、シナリオを読む習慣がないにもかかわらず、本屋でシナリオ本を買ってしまった。


カルテット1


 今期楽しみに観ていたドラマはこの「カルテット」とテレビ東京バイプレイヤーズ」の2本。その「バイプレイヤーズ」も今週の金曜が最終回だ。これも寂しい。竹原ピストルの歌うエンディングテーマ「Forever Young」が気に入ってダウンロードして聴いているのだが、その弾き語りヴァージョンの入ったサントラ盤も買った。


ドラマ バイプレイヤーズ〜もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら〜 オリジナル・サウンドトラック[CD] / TVサントラ (音楽: 佐藤洋介)


 気持ち的に何やら落ち着かないのか、1冊の本に集中できず最近はこれらの本をつまみ読みしている。

村上春樹 翻訳(ほとんど)全仕事
お言葉ですが…(別巻 7) 本はおもしろければよい [ 高島俊男 ]
愛さずにいられない: 北村薫のエッセイ




 北村薫さんのエッセイ集「愛さずにいられない」で語られる本を読むことに対する手放しの喜びを読むと、もっと本を読むことにのめり込まなければと思う。読書に対する気持ちの入り方がどうも薄っぺらいんだよなあ最近と自分を反省。



 風呂を沸かす間に録画しておいたアニメ「鬼平」(テレビ東京)12話「あきれた奴」を観た。このアニメを観るのは初めて。この回に声優として、のん(能年玲奈)が参加していると聞き、それじゃあ観てみようと思って録画しておいたのだ。声優としての彼女の力量は映画「この世界の片隅で」で実証済み。ただ、30分の時間では彼女の見せ場はあまりなく、同心の小柳と彼が信じて逃がしてやる盗賊(のんはその妻役)との心の交流も説得力を持って描くだけの余裕が足りなかったような感じでちょっと残念だった。吉右衛門版「鬼平犯科帳」のファンとしてはどうしてもアニメ版イケメン鬼平には点が辛くなってしまうのかもしれない。