歩いて出勤3日目。
夕方まで机にへばりついて仕事。あとは持ち帰りにして退勤する。
本屋へ。
- 作者: 堀江敏幸
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/10/15
- メディア: 文庫
- 購入: 3人 クリック: 7回
- この商品を含むブログ (25件) を見る
親本となる単行本を持っていないのでこの文庫化は見逃せなかった。それに“発火石としての読書の記録”などという惹句を書かれた日にはね。ぱらぱらとページをめくるとすぐに「あ、また」とわかる。奥付を見る。製版と印刷は株式会社精興社。このこだわりは嫌いではない。
昨日寄るつもりであった近所のブックオフへ行く。予想外に新横の「ブ」で本を買ってしまったために昨日は素通りしたのだ。
- 磯田光一「永井荷風」(講談社文芸文庫)
- 開高健「サイゴンの十字架」(光文社文庫)
- シリーズ私の履歴書「プロ野球伝説の名将 鶴岡一人 川上哲治 西本幸雄 稲尾和久」(日経ビジネス文庫)
- 小鷹信光「翻訳という仕事」(ちくま文庫)
- 安岡章太郎「歳々年々」(講談社)
- 小島英俊「文豪たちの大陸横断鉄道」(新潮新書)
磯田本は第1回のサントリー学芸賞受賞作。開高本は“開高健ルポルタージュ選集”の1冊。安岡本は田村義也装丁が目をひく箱入り単行本。小島本は欲しかった新刊を。これだけ半額棚から。
食事をしてテレビをつけるとなんと「鬼平犯科帳スペシャル」をやっているではないか。始まってそれほどは立っていない様子。このところテレビガイド雑誌を見ていなかったので全く知らなかった。「吉右衛門&市川染五郎初共演最新作」とテレビ欄にある。確かに劇中知り合いの御典医の息子をみる鬼平の顔は甥っ子を見る叔父さんの顔なのであった。
映像はすでにフィルムではなくデジタルのビデオ映像なのだろうが、変に鮮明すぎて陰影のないデジタル映像の悪いところがずいぶん中和され、陰影の感じられるものになっていたのはうれしいことだ。松金よね子、左時枝といった豪華な脇役陣に加え、今回のヒロインである引き込み役の余貴美子さんがいい顔をしていたなあ。すばらしい女優さんだと思う。
これはもう好き嫌いの問題なのだが、今だに長門裕之彦十に馴染めない。江戸家猫八彦十と競合しないように別のダメキャラ彦十を演じようとしてるのだとは思うのだが、ちょっと違う気がするんだよな。それから、石倉三郎さんは好きなのだが、鬼平とやりあう悪党としてはちょっと重さがないような。
「鬼平犯科帳」自体はいろいろと盛りだくさんなスペシャルで楽しめました。特に、猫殿が火付盗賊改方の同心たちに配るおむすびと茄子のごまみそ和えのうまそうなこと。茄子好きにはたまらない。鬼平も「茄子」と絶句してましたしね。