もじりよ今夜も有難う。


 職場に向かう坂道はイチョウ並木でここしばらく歩道が黄色い落葉で埋め尽くされていて、通るたびに“ロング・イエロー・ロード”という言葉を思い出す。


 今日もある意味人の尻拭い的な仕事を夕方から物置小屋のような部屋に置かれた机の上で数人が頭を寄せ集めるようにして数時間行う。
 毎日なんでこんなことばっかりやっているんだろうと憤懣やるかたない感じを抱いてすでに黄色の絨毯も踏み払われてしまった坂道をバスで帰る。


 本屋で今日もヤケ買い。

もぎりよ今夜も有難う

もぎりよ今夜も有難う

 この本を知ったのは北條さんが書評サイト【BOOK JAPAN】に書いた書評を読んだから(http://bookjapan.jp/search/review/201011/houjo/20101126_1.html)。


 片桐はいりが銀座文化(現シネスイッチ銀座)でブルーのうわっぱりを着てチケットのもぎりをしていたなんて知らなかった。学生時代に好きな女の子を誘ってリマスター版「ローマの休日」を銀座文化に観に行ったことを思い出したが、あの頃の劇場に片桐はいりはいたのだろうか。


 本の題名から分かるようにこのエッセイ集に収録された文章はすべて映画の題名のもじりになっている。もじりが大好きなのでそれだけでもこの本が好きになってしまう。


 今夜もレッド・ガーランドを聴く。



 レッド・ガーランドをBGMにして「不忍ブックストリーム」を視聴する。おお、ちょうちょぼっこの皆さんが出ているではないか。『ぽかん』の話。僕もこの小冊子は好きだな。読んでいて楽しい。