ライオンより寝ている。


 数日前から予想通り風邪の症状が発症し、風邪薬を飲んで早寝をする日々が続いている。


 風邪は困るが、一面かえってあれこれを棚上げして体調回復を第一義として寝床に入って本を読んだり、音楽を聴いたりできるのはありがたい。


 今日も午後早く退勤して本屋へ。

吉田健一 ---生誕100年 最後の文士 (KAWADE道の手帖)

吉田健一 ---生誕100年 最後の文士 (KAWADE道の手帖)



 前者はここ数日雑誌の棚を探して見つけられずにいた。よく考えたら『文藝別冊』は雑誌棚だが、「道の手帖」は「とんぼの本」などと同じムック棚にあったことを思い出し、無事発見。
 後者は“特集立川談志”。弟子筋以外にも小谷野敦岸田秀福田和也、南博といった人たちが書いているのが興味深い。


 帰宅して先日買っておいたこのマンガを読む。

数寄です! 1 (愛蔵版コミックス)

数寄です! 1 (愛蔵版コミックス)

数寄です! 2 (愛蔵版コミックス)

数寄です! 2 (愛蔵版コミックス)



 この人のマンガは昔『週刊モーニング』を購読していた時に連載されていた「天才 柳沢教授の生活」を読んだことがあるくらい。このマンガはマンション暮らしのトラブルに嫌気がさした作者が数寄屋師を目指す若き建築家と出会って都内に数寄屋造りの家を建てようとする次第を描いたエッセイコミック。なんでこれを読もうと思ったかと言うと今住んでいる賃貸の部屋にいつまでも居座っているわけにも行かず(条件もよく、出て行けとも言われてはいないのだがそれゆえなおさらそういう気持ちが年々強くなっている)、手頃な中古マンションを見つけて引っ越そうかと考えているからなのだ。一軒家を土地を購入して建てようとしている作者とはまったく状況が違うのだが、住処を手に入れるという行為に関わるあれこれを考えるのに参考になるかなという思いがある。


 そんな最中に仲介業者からメールが入る。明日2回目の見学に行く予定だった部屋に買い手が付いたという内容。今の部屋から数百メートルと離れていない場所にあるライオンズマンションだったのだが、縁がなかったのだろう。部屋はきれいだったが、間取りや広さが希望と異なり、そのうえ仲介業者の担当への微妙な違和感などもあったから別に落胆もなかった。むしろホッとした感じかも。これで明日はゆっくり寝ていられる。まずは風邪を治すのだ。


 その後もこれを聴きながら「数寄です!」を2冊読み上げる。

レッド・イン・ブルースヴィル

レッド・イン・ブルースヴィル


 清水ミチコ曰く「グルーブって、言葉で説明しようとするとなかなかむずかしい。でもこのアルバムを聴けば即わかりそう。それぐらいノリのいい、文句なしに楽しい作品」。同感。