痕跡としてのモンティ・パイソン。


 8時まで寝ている。


 午前中はそのまま寝床の中でぐずぐずと過ごす。


 午後になって洗濯とクリーニング屋とコンビニ。


 あとは極力外に出ず、人に接触せず、部屋にこもって風邪を治す。


 午後アマゾンから荷物が届く。


痕跡本のすすめ

痕跡本のすすめ


 やはり、地元の本屋ではなかなか入荷しないため我慢できずアマゾンに注文を出してしまった。
 薄手の本ではあるが、カラーがふんだんに使われているのに1300円はリーズナブルだと思う。思っていたよりいい本だな。紹介されている痕跡本の写真を見ているだけでも充分楽しい。赤線や青ペンでの書き込みの入った「あとがき」は「痕跡本のすすめ」という題名に相応しい振る舞いを真面目にやっていて微笑ましい。


 岡崎武志さんや丸谷才一「クヮルテットを聴かう」が薦めている東京クヮルテットを聴く。


ベートーヴェン : 弦楽四重奏曲全集4 [3 SACD Hybrid] [輸入盤・日本語解説書付] (Beethoven : The 'Late' String Quartet / Tokyo String Quartet) [Import 3 SACD Hybrid]

ベートーヴェン : 弦楽四重奏曲全集4 [3 SACD Hybrid] [輸入盤・日本語解説書付] (Beethoven : The 'Late' String Quartet / Tokyo String Quartet) [Import 3 SACD Hybrid]


 CDに付いている冊子でベートーヴェンの略伝を読んで彼が生涯独身であったことを初めて知る。その昔「モンティ・パイソン」のスケッチでまだ聴力を失う前の彼がピアノに向かって「運命」の作曲をしているのだが、その横で妻がものすごい音を立てて掃除機をかけているため弾くたびにメロディが違ってきてしまうというシーンを見て以来、彼には悪妻がいたという情報が刷り込まれてしまっていたのだ。それを今まで疑わずに来ていたというわけ。なんという無知。それほど、若い頃に繰り返しビデオやDVDで観たモンティ・パイソンの痕跡は深く僕の中に残っていたのか。そんな男にもクヮルテットの奏でる音は優しい。