夏の上梓3。


 職場で気の重い電話を掛けてから退勤。


 割り切っていたつもりが、駅までの坂道を登りながらなんともすっきりとしないこんがらがった気持になってくる。カバンに入れておいてからまりついてしまったイヤフォンのコードのように解きほぐそうとするこちらの気持ちをイラつかせる。


 今日もまた気持ちを引き立たせるために本を買う。

正弦曲線

正弦曲線

 薄く瀟洒な本。箱入りである、恩地孝四郎「ライチ・一枝」が表紙箔になっている、装丁が間村俊一さんであるなど人々の反応する点はいろいろだろうが、僕はまずここをチェックしてにやり。“本文印刷 精興社”、こうでなくっちゃ。


 本屋の下のフロアにあるCDショップでジャズアルバムを1枚。

チョイス

チョイス


 仕事関係の新書をつまみ読みしながらカレーつけそばを食べてバスに乗る。バスでは古今亭志ん生三枚起請」を聴く。


 帰宅して仕事の本に目を通す。買って来た「正弦曲線」も最初の一篇「優雅な袋小路―正弦曲線としての生」をちょっとつまむ。

 「チョイス」を聴く。CDのライナーノートは寺島靖国さん。ノートの最後に村上春樹訳のビル・クロウ「さようなら、バードランド」からズート・シムズの最期の場面を引用している。


 村上春樹氏と言えば「1Q84」BOOK3を執筆中で来年の夏出版予定らしい。やっぱりね。


 往来座の入っているビルの火災報道にびっくり。店にほとんど影響がなかったらしいのでホッとする。