古本のことしか頭になかったけど時間がなかった。


 今日は都内に出張。自宅から直接行けるので朝はゆっくり。

 のんびり録画しておいた刑事コロンボ「ロンドンの傘」を眺めていたらいつの間にか家を出なければならない時間になっており、慌てて飛び出す。


 この後出張先に向かう南北線がアクシデントで遅延しており、多少残っていたはずの時間的余裕もあっという間に吹っ飛び駅から早足でなんとか約束の時間3分前に到着。ほっとする。


 昼過ぎに終わると踏んでいた出張先での仕事が思いのほか長引き、昼食のチケットを渡される。昼は神保町の丸香で食べようと踏んでいたもくろみもこれでもろくも崩れた。


 4時過ぎまでに職場に戻らなければならないため、神保町に寄っていられる時間は30分ほどしかない。結局また急ぎ足で本屋を回ることに。東京堂ふくろう店で欲しかったこれを。

  • 山本善行「古本のことしか頭になかった」(大散歩通信社)

 
 続いて三省堂書店に行き4階と1階で1冊づつ本を買い、急いで地下鉄に乗る。古本屋には寄れず。


 車内で買ったばかりの「古本のことしか頭になかった」を読む。『エルマガジン』に連載されていた「天声善語」をまとめた1冊。連載当時から楽しみにしていた文章をこうやってまとめて読めるのは何とも言えずうれしい。全部一度は読んだ文章だが、楽しんで読める。『1Q84』というジャズのカセットブックがあった話は忘れていた。村上春樹氏がこれを知っていたかどうか気になるな。


 職場に帰ると仕事が口を開けて待っていた。とりあえず、やっつけて退勤。


 帰宅後、「古本のことしか頭になかった」を読了。すべての文章に山本さんがコメントを付け加えている。これがまたいい味を出しているのでお得感あり。脚注を入れ、文中に出てきた書店のデータを巻末にまとめるなどちゃんと手をかけた本造りがなされている。いい仕事してるなあといい気分になる。そして、そういう手間ひま感を感じさせない本の軽さもまたいい。