ワールドカップの吉行淳之介。


 朝、起きてTVを観ていると先日行われたワールドカップのスペイン対ドイツ戦のダイジェストをやっていた。ドイツの若手選手のエジルって誰かに似ているなあと思っていたのだが、それが若き日の吉行淳之介であることに気づいた。

 今日は仕事を早めに切り上げて夕方から横浜にぎわい座へ。今夜はここで立川志らく独演会が行われるのだ。人気のこのチケットが手に入ったのは、ライブ感覚横溢のミニコミ『マンスリー・タカミツ』を発行する岡町高弥さんに譲っていただいたから。生志らくは初めてだから期待も高まる。


 なんだかんだで地下鉄桜木町駅を出たのは開演20分前。雨降る桜木町松屋牛めしをかっ込んでにぎわい座へ。

 受付でもらったチラシを見て恥ずかしながら初めてこの会が「志らく百席続」と銘打たれた企画の第三回であり、今夜の噺が「子ほめ」「洒落小町」「富久」の三席であることを知る。過去6年間にわたり演じられた百席を同じ順番で演じ直すという企画らしい。最初のマクラでそのことに触れた志らく師匠は、前回と始めた時期がズレていたため、冬の噺である「富久」を7月にやることになったことを話題にし、「来年の7月には『芝浜』ですから」で笑いをとる。


 2時間志らく落語を楽しむ。噺の中で何度も飛び出す比喩表現の反射神経の良さは志の輔談春といった名うての兄弟弟子の中でも出色だと思う。古典の中でも時代設定を無視した今の事象を使った比喩を連発しても作品世界を壊すことがないそのバランス感覚は見事だなあと感心する。


 にぎわい座を出ると雨はやんでいた。


 携帯本である小谷野敦「日本文化論のインチキ」(幻冬社新書)を読みながら帰る。


 早いもので明日の10日(土)と11日(日)は池袋の古書往来座で行われる外市だ。


 先日、出品する本を入れた段ボールを往来座へ送ったのだが、地元コンビニが“ゆうパック”しか扱っていないため、無事に届いているか心配だ。


 天気が多少心配だが、外市は雨天決行。ぜひお運びを。


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 今回の伴健人商店の出品リストは以下の通りです。このリストの他にも少々追加品を入れてあります。

【単行本】
清水正今村昌平を読む」
横田順彌横田順彌のハチャハチャ青春記」
草野進編「プロ野球批評宣言」
谷川俊太郎「わらべうた」
児玉憲宗「尾道坂道書店事件簿」
日本経済新聞社編「半歩遅れの読書術1」
橋本治「完本 チャンバラ時代劇講座」
植草甚一「ぼくのニューヨーク地図ができるまで」
開高健「食卓は笑う」

【新書】
山本善行「関西赤貧古本道」
坂崎重盛 「『秘めごと』礼賛」
松岡正剛「多読術」
ローリー・ムーア「セルフ・ヘルプ」
阿刀田高編「笑いの侵入者」
阿刀田高編「笑いの双面神」

【文庫】
吉行淳之介開高健「対談美酒について」
荻昌弘「快食会談」
嵐山光三郎「頬っぺた落としう、うまい」
嵐山光三郎「ざぶん」
文藝春秋編「ミステリーサスペンス 洋画ベスト150」
開高健「食卓は笑う」
青木啓・海野弘 「ジャズ・スタンダード100」
宮田珠己「晴れた日は巨大仏を見に」
広瀬正「T型フォード殺人事件」
広瀬正「ツィス」
平山郁夫「悠久の流れの中に」
佐藤清彦「奇人小川定明の生涯」
柴田錬三郎デカダン作家行状記」
石川欣一「比島投降記」
半藤一利編「夏目漱石青春の旅」
朝日新聞社編「日本百年写真館1」
林忠彦「文士の時代」
林忠彦「カストリ時代」
C・S・ルイス「マラカンドラ」
松山巖編「偽書百撰」
黒柳徹子トットのピクチャーブック」
庄野潤三夕べの雲
大江健三郎万延元年のフットボール
和田誠「銀座界隈ドキドキの日々」
松下竜一「ルイズ」
開高健「地球はグラスのふちを回る」
大谷晃一「大阪学文学編」
S・ジャクソン「モンスター事典」
根本順吉「江戸晴雨攷」
天野ミチヒロ「放送禁止映像大全」
ディビッド・ハルバームスタム「ザ・フィフティーズ第2部」
衛藤利夫「韃靼」
水村美苗「続明暗」

【雑誌】
『モンキービジネス 9号』
『葬』第1号
『葬』第2号
『フリースタイル2号』
『フリースタイル』8号
『フリースタイル』10号
『フリースタイル』11号
『フリースタイル』12号