ランドセルを背負った40代。


 午後、雨がぱらついてきたことをいいことに、仕事を早めに切り上げて電車に乗る。


 神保町に到着。既に4時を過ぎている。東京古書会館で行われている黒岩比佐子さんと岡崎武志さんのトークイベントは終わってしまっているだろう。だがまだ展示場は6時まで開いているので、会館へ急ぐ。


 会館2階の展示場に上がるとそこにはトークイベント会場から移動したと思われる顔見知りの方たちと黒岩さん、岡崎さんの姿があった。まず、「古書の森 逍遥」(工作舎)を買って黒岩さんが座っているテーブルへ。黒岩さんに挨拶をして本にサインをしてもらう。最高の形でこの本を手に入れることができてうれしい。

 工作舎らしいすばらしい造本、厚みはあっても重くない優しい作りだ。もちろん、中身が面白いのはブログ「古書の森日記」でよく分かっている。

古書の森逍遙?明治・大正・昭和の愛しき雑書たち

古書の森逍遙?明治・大正・昭和の愛しき雑書たち

 黒岩さんとそれを囲むように展示を見ている人たちの姿からトークイベントの成功と黒岩さんへのあたたかいエールを感じる。


 古書会館を後にし、「古書の森 逍遥」出版記念イベントを行っている三省堂の4階と東京堂ふくろう店へ。

 三省堂ではOさんに挨拶。イベントマップをもらい、2冊購入。

古人に学ぶ 中国名言集

古人に学ぶ 中国名言集

 東京堂ふくろう店では畠中さんに挨拶。探していたのに地元では手に入れられなかったものをあれこれ入手。

ふたりの本棚 ナリコとノリコの往復書簡

ふたりの本棚 ナリコとノリコの往復書簡

諫早菖蒲日記

諫早菖蒲日記

 畠中さんから東京堂120周年記念のトートバックをいただいた。うれしい。


 さすがに昼食もとらずに職場を飛び出してきたので、体が水分と栄養を欲しがっている。喫茶ぶらじるへ。


 テーブル着くと隣の席の男性から声をかけられる。おや、岡崎さんだ。チーズケーキと冷やしブレンドを頼んで岡崎さんとしばし歓談。


 6時過ぎにぶらじるを出て、半蔵門線の久喜行きに乗り込んで埼玉の実家があった駅へと向かう。先日小学校時代の同級生からメールがあり、この秋に予定しているクラス会についての話し合いをするため幹事で集まることになったのだ。


 このところの睡眠不足で寝ているうちに地元駅に着く。駅前の居酒屋で10年振りの再会を祝う。男3人、女2人でワイワイと飲み食いしながらいろいろと話す。40代半ば過ぎのオヤジとオバさんの5人なのだが、気持ちと性格は小学生の頃とまったく変わっていないのがなんとも面白い。

 6年1組時代も世話焼きでまとめ役だった女の子がやっぱり同じ役割を果たしてくれているのだが、彼女にはすでに孫がいておばあちゃんであるという事実を知り愕然とする。

 店から担任の先生に電話。70過ぎなのに忙しく毎日動き回っているらしい。電話口で中年になった同級生があの頃のように先生から注意されているのがおかしい。「また、おこられちゃったよ」と言いいながらうれしそうな顔をしている。


 10時半までいて先に店を出る。帰りの電車でもひたすら眠る。


 駅についてタクシー待ちの列に並んだところで携帯電話を見るとおばあちゃんの同級生からメールが来ている。次回の打ち合わせ日時の連絡。あのころ、ダイヤル式の黒電話で話していた小学生がメールのやり取りをしていることに不思議な感じになる。

 おばあちゃんは絵文字を使っていた。