クローズ・トゥ・チャイナ。

 朝から雨。雨天対策用の野外仕事着を装着して家を出る。


 気分を引き立てるために先日衝動買いしたadmiralのショルダーバッグを袈裟がけにして。このメーカーのものを買うのは初めてだが、1914年から続いているイギリスのメーカーとくれば英語国好きの血が騒ぐ。さりげなくユニオンジャックが施されたデザインも悪くない。もちろん、英国製ではなくてライセンス契約の日本のメーカーが中国の工場で作らせたものなのだが。


 ファッションの統一など考える人間ではないのだが、バッグがイギリスなのに対して上着は日本、ズボンはドイツ、靴はアメリカとブランド国籍はバラバラもいいところ。ただ、それらがすべて中国のどこかで作られているということでは統一されていると言えるか。


 仕事の合間に休憩所で坪内祐三「極私的東京名所案内 増補版」(ワニブックス【PLUS】新書)を読む。昼食は雨を避けた人々で込み合う仕事場近くの食堂で生姜焼き定食を。これも「モヤモヤさまあ〜ず2」の影響だな。


 午後仕事が終わり、同僚の車で駅まで送ってもらう。2人きりの車内で仕事上伝えておかなければならない極秘事項を話す。同僚の車の運転に支障がでるかもしれないと話しながらこの場を選んだことを後悔する。あと数人にこの話をしなければならないのかと思うと気が滅入る。


 駅前の有隣堂で待っていた新刊を買う。

お言葉ですが…〈別巻3〉漢字検定のアホらしさ

お言葉ですが…〈別巻3〉漢字検定のアホらしさ

 帰りの電車の中で早速読み出す。まずはあとがきから。『ユリイカ』の白川静特集号で白川氏と藤堂明保氏の論争についてニュートラルな立場から概観する一文(とは言えそこに本音はちらちらと見え隠れしていたが)を書いていた高島氏は、あとがきで明確に〈率直に言って、白川氏の書いたものは二つともいたって程度の低いものであった〉と述べている。ただ、それがどのような点で程度の低いものなのかを具体的に説明してくれていないのが残念。


 夕食を中華屋でとりながら、「漢字検定のアホらしさ」と「両雄倶には立たず」を読む。すでに雑誌発表時に読んでいるので再読になる。前者は高島節炸裂の漢字検定批判。後者は先ほど触れたように意識的に中立を保とうとしているためどこか奥歯に物が挟まったような印象は拭えない。白川静「漢字」(岩波新書)を読んでみるか。


 帰宅して「モヤモヤさまあ〜ず2」をテレビで観る。今日は佃と豊洲。冒頭と終盤が同じ服装で真ん中は先週の服装というとてもゆるい編集がこの番組らしい。とりあえず、明日からの仕事を考えるストレスから救ってくれるありがたい番組。


 昨日買った雑誌2冊に目を通す。

  • 『Swing Journal』6月号
  • ku:nel』7月号

ku:nel (クウネル) 2010年 07月号 [雑誌]

ku:nel (クウネル) 2010年 07月号 [雑誌]

『Swing Journal』を買うのは何年ぶりだろう。もしかしたら10年振りくらいか。休刊すると聞いて急に買ったりするのはどうかとも思うが、昔お世話になった雑誌へのお礼のつもり。

 『ku:nel』は京都特集。誌名のロゴ以外はペン字で埋めている。この号へのやる気が感じられる作り。相変わらず写真のクオリティが高い。中村吉右衛門御用達のうどん屋“権兵衛”ののっぺ汁の質感がたまらない。ヤオイソの箱入りフルーツサンドのうつくしいこと。京都行きてぇ。