香典を本にする。


 休日出勤で夕方まで働いた後、仕事関係のお通夜に行く。


 先週の木曜日にもお通夜に行っているので2週続けてということになる。不思議と不幸は続くことが多い。ともに自分とさほど年齢が離れていない方なので残念な思いが強い。


 記帳を終えて香典を出そうとすると「喪主の方のご意志でご香典はおことわりしております」と受付の人から言われる。香典を受け取ってもらえなかったのは初めてだ。手に持った香典をどうしたものかしばし困る。



 地元に戻り、宙に浮いた香典で本を買うことにする。

文壇よもやま話〈下〉 (中公文庫)

文壇よもやま話〈下〉 (中公文庫)

記憶に残る作家 二十五人の素顔 (中公文庫)

記憶に残る作家 二十五人の素顔 (中公文庫)

家族の昭和 (新潮文庫)

家族の昭和 (新潮文庫)

聖ヨハネ病院にて・大懺悔 (講談社文芸文庫)

聖ヨハネ病院にて・大懺悔 (講談社文芸文庫)

酒楼にて/非攻 (光文社古典新訳文庫)

酒楼にて/非攻 (光文社古典新訳文庫)


 以上でほぼ香典代と同じ金額になった。

 「記憶に残る作家 二十五人の素顔」は「記憶するシュレッダー」という題で小学館から出ていた本の文庫化。単行本は処分してしまったので買い直す。中公文庫の編集者回想本となると印象的にはワンランクアップの感じで思わず手が出てしまうな。


 なにやら精進落としをした気分で書店を後にする。



 帰宅して昨日買ったミケランジェリシューマン「謝肉祭他」を聴きながら昨日買った『ku:nel』を眺める。ブライドル・レザー製の文庫サイズの“ブック・カバー(ハイランドグリーン)”が欲しい。どこで売っているのだろうか。 

シューマン:謝肉祭

シューマン:謝肉祭

ku:nel (クウネル) 2011年 01月号 [雑誌]

ku:nel (クウネル) 2011年 01月号 [雑誌]