1月号は白。


 今日はなんだかやたらとくたびれたなあと思いつつ退勤。「のだめ」映画を観にいきたいと思っているのだが時間も遅くなってしまったし、疲れているため諦める。


 本屋により年末恒例『サンデー毎日』連載をまとめた中野翠さんの新刊を探すが見当たらず。昨日寄った神保町で買っておくべきだったな。


 帰宅すると『ちくま』1月号が届いていた。表紙の絵は今年も林哲夫さん。読む人シリーズになるらしい。白い背景が新年らしくて清々しい。


 昨日、西荻窪信愛書店で買った小坂俊史「中央モノローグ線」(竹書房)を少し読み、同じく昨日日本特価書籍で1割引きにて入手した『ユリイカ』1月号(特集白川静)から一番気になっている高島俊男「両雄倶には立たず 白川静藤堂明保の『論争』」を読んだ。これまで高島さんは白川漢字学についてその字書も見たことなければその著書の題名さえ知らないという。藤堂氏に近いところにいたという高島さんが意図的に忌避していたのではないかとついゲスの勘ぐりをしたくなってしまう。しかし、書かれた文章は沈着冷静に両雄の見解を引用しつつ、結論として二人の論争が世間で言われるような藤堂氏が白川氏に論破されて沈黙したということではなく、白川氏が藤堂氏の考えの本質を理解できなかったのだと述べている。この『ユリイカ』も目にまぶしいくらいの白。やはり新年号だからか。


 自宅本は黒岩比佐子「『食道楽』の人 村井弦斎」(岩波書店)。「明治のお嬢さま」が面白かったので続けて黒岩さんの本に手が伸びる。第1章80ページほどを読む。漢学の家に生まれた弦斎が父親の手厚い保護のもと洋学(ロシア語)と漢学の2つを同時に学んでいく。社会に出ようとする彼に渋沢栄一矢野龍渓が手を差し伸べようとする。そして龍渓のかかわる報知社に入社するまでで2章に続く。続きはまた明日。

『食道楽』の人 村井弦斎

『食道楽』の人 村井弦斎