肩もみデズモンド。

 昨日は雨の中の野外仕事。

 こちらのミスで本部に呼び出され、部長から直接注意を受ける。先週は別の会場で別の部長から注意を受けたばかりだ。2週続けて凹む。


 帰りに横浜駅有隣堂で『文學界』7月号を買ってから電車に乗る。

文学界 2009年 07月号 [雑誌]

文学界 2009年 07月号 [雑誌]

 久しぶりにこの雑誌を買ったのは創作欄に小林信彦の名前を見たから。「夙川事件―谷崎順一郎余聞―」という短編だ。さっそく車内で読み始める。内容はお馴染みの『ヒッチコック・マガジン』時代の話を軸として、そこに『新青年』の編集者であった渡辺温が原稿催促に行った谷崎潤一郎邸からの帰りに夙川の踏切で事故にあい命を落とした夙川事件が絡んでくる。創作とあるが、読者はほとんどエッセイとしか感じないだろう。小林氏が江戸川乱歩が関わっていた宝石社から出す新しい雑誌の編集長となった経緯や江戸川乱歩の誤解されている素顔を語り始めると、ああ、「夢の砦」だ、「回想の江戸川乱歩」だと昔読んだ同一エピソードを描いた作品を思い出す。小学校6年生以来の小林信彦ファンとしてはそれだけでうれしい。それに続き、横溝正史氏に聴いた『新青年』の裏話が登場。これは「横溝正史読本」だよな。そして谷崎潤一郎の話題が入り、コラムや「小説世界のロビンソン」でお馴染みの谷崎に対する敬愛が綴られる。ラストで『ヒッチコック・マガジン』と『新青年』が交差するのだが、この部分を描くために創作にしたのかとひとり合点する。


 帰宅後、古書現世から届い目録注文品の宮口精二俳優館」(大和山出版社)を眺めたのち、先日買った「バクマン」第3巻を読んだ。



 今日は快晴の中の野外仕事。直射日光にさらされ暑い。一日汗をかきながら仕事を終える。


 帰宅後、シャワーを浴びようとして浴室の電球が切れていたことを思い出す。切れた電球を新しい電球に取り換える。数週間ぶりに光の下なる浴室を見てゲッとなる。いつもはコンタクトをはずして、朝の薄明の中でシャワーを浴びているため、壁や床や浴槽などの汚れに気付かなかったのだが、現実は恐るべきものであった。なにやら己の内面の汚濁や停滞を見せられているようでゲンナリする。バスマジックリンとスポンジでとりあえず見られるようにしてからシャワー。そんな気分をひきたてるためにこれをバスルームに響かせながら。

ブランチング・アウト

ブランチング・アウト


 ナット・アダレイジョニー・グリフィン、スリー・サウンズとくれば、しんみりした音楽にはまずならない。想像できる通りの賑やかな音。



 その後、仕事で撮ったビデオ映像をDVDに焼く作業。こちらのBGMは最近古本屋で買ったボール・デズモンド。ともにライナー線引きありで安かった。気分的に重い一週間であったが夜に聴くポールのアルトが気持ちのコリをほぐしてくれる。

Desmond Blue

Desmond Blue

Pure Desmond

Pure Desmond