使い減りしない話。


 仕事を終えて退勤。帰りが一緒になった同僚と久しぶりに地元の料理屋へ。
 メニューにふろふき大根が復活していてうれしい。
 同僚はこれまで何度かした話をまるで初めて聞くように感心してくれる。できた人だなとありがたく思っていると「そのことがわかってよかった」という発言が。どうやら本当に初めて聞く話だと思っているらしいことがわかる。そうすると今日した話もたぶん忘れ去られてしまうのだろうなとすこし寂しい。


 昨日届いていた「出版ダイジェスト 白水社の本棚」No.137の「本の十字路」というコラムに黒岩比佐子さんの「編集者 国木田独歩の時代」がとりあげられている。《読者は独歩が好きになること請合いだ》という褒め言葉はこの本の美質をうまくとらえた表現だと思う。


 芥川賞直木賞が決まる。芥川賞川上未映子「乳と卵」で直木賞桜庭一樹「私の男」だとのこと。「乳と卵」が掲載された『文學界』は持っているので読んでみるかな。