夜の職場を走る。


 夜の職場でドアを開けるIDカードを忘れた同僚が、インターフォンで僕の名を呼んで助けを求めている。人影まばらな職場の中央通路を疾走し、ドアを開けて同僚を中に入れる。それを見ていた女性の同僚がビックリしていた。僕の足の速さに驚いたのか、職場を走るという常識のなさにあきれたのかは不明だが。


 退勤後、本屋へ。

 

落語の国からのぞいてみれば (講談社現代新書)

落語の国からのぞいてみれば (講談社現代新書)

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 堀井さんの落語本とあらば、買わねばなるまい。前著「若者殺しの時代」も名著だったし。
 後者は、直木三十五の弟で歴史家であった植村清二の長男である著者による評伝。直木賞に名を残す、この作家に対する興味は、その小説にあるというよりも、日本映画に関する本の中に出てくるその得体の知れない怪人物としての魅力にある。


 レジ横で『本の話』7月号を貰う。夕食を食べながら『本の話』連載の小林信彦黒澤明という時代」を読む。今回は「隠し砦の三悪人」と「悪い奴ほどよく眠る」に触れている。前者は冗長な部分はあっても〈アクションの黒澤〉のすばらしさが観られる作品と評価している。


 後ろにある文藝春秋の7月の新刊リストをチェック。気になるのは以下の本。

  • なぎら健壱「酒にまじわれば」
  • 岡本和明「目白・柏木・黒門町ー内儀さんだけはしくじるな」
  • 文春新書編集部編「昭和二十年の『文藝春秋』」(文春新書)


 志ん朝酢豆腐」を聴きながら乗っていたバスの中で寝てしまい気づいたら一停留所乗り過ごして終点まで行ってしまう。