もう一度、滝田ゆう。


 朝からボディブローのようにズシンとひびく件があり、それが退勤時になっても心中でぶすぶすと燻っている。


 雨が降り始めた頃に退勤。本屋へ。


 こんな気分の時には堀江本がいいかもしれない。白を基調としたカバー。精興社の活字と杉本秀太郎氏の解説というまさに堀江ワールド全開だ。それに杉本解説への返歌とも言える書き下ろし追記も収録されているとあれば、単行本所持なのに未読という後ろめたさを越えて即購入。


 帰りのバスで志ん朝酢豆腐」の昨日の続きを聴きながら帰宅。


 家で今度はDVDの映像を観ながら志ん朝酢豆腐」を味わう。CDバージョンとの細かい違いをチェックしながら愉しむ。


 「回送電車」の杉本解説「無用の用」と追記「リ・ラ・プリュス・プリュス」を読み、高島俊男お言葉ですが…別巻1」から向田邦子に関する文章などを読んでいると宅配便が来る。


 このところ近くの本屋を回って探していたが手に入れられなかった新書を注文していたのだ。

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 昨年暮れにこんな新書が出ていたとは知らなかった。「寺島町奇譚」、「泥鰌庵閑話」、「滝田ゆう歌謡劇場」からのセレクト本。これで名作たちを再読したい。まだ滝田ゆうの世界を知らない人はこの本でその世界にぜひ触れてほしいものだ。