紙の上の旅情。


 休日出張で野外仕事。


 外で座っていると肌寒さを感じる。持ってきた衣類を重ね着して対応する。


 今日は仕事が楽な日。ひと仕事とひと仕事の間に1時間以上の空き時間がある。その時間を利用して読書にいそしむ。


 自動販売機のある休憩所で岡崎武志「古本病のかかり方」(ちくま文庫)を読む。単行本を読んだのが随分前なので再読だけども面白く読める。
 「紙の上の時間旅行 『線路の友情』をめぐって」における高円寺の古書会館で偶然手にした「車窓展望」という小冊子から始まった旅が関川夏央「豪雨の前兆」を経て「汽車の窓から」(岩波写真文庫)へ繋がっていく紙の上の旅情を楽しむ。
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 休憩所に人が増え、読書に集中できなくなってきたので、iPodでジャズを聴きながら読書を続ける。「古本屋にはジャズが似合う」で古本屋にはビル・エバンスのピアノトリオがいいとして「ワルツ・フォー・デヴィ」を岡崎さんはあげているが、今日は日曜日なので同じライブ音源の「サンデー・アット・ザ・ヴィレッジバンガード」を選んだ。

Sunday at the Village Vanguard

Sunday at the Village Vanguard

 昼食後、「古本病のかかり方」読了。続けて読みかけの白石良夫「幕末インテリジェンス」へバトンタッチ。


 夕方仕事終了。本屋とヨドバシカメラを眺めてから帰宅。


 夕食を済ませてから、家で仕事。


 仕事に飽きてテレビをつけると「ETV特集 21世紀のドストエフスキー」をやっている。後半30分を観た。


 本の山から「古本病のかかり方」の単行本(東京書籍)を出してくる。こちらには文庫で割愛されている書影や写真、イラストがたくさん載っている。文庫で初めて読んでこの本を気に入った人には是非単行本も手に入れることをお勧めしたいな。

古本病のかかり方

古本病のかかり方


 その後、2編ほど読み残していた竹中労「無頼の点鬼簿」を読む。美空ひばり竹中英太郎ハリー・ベラフォンテとの会見で隠し芸の浪曲を聴かせてベラフォンテの頬を濡らす美空ひばりのエピソードがいい。