忘却という名の幸福。


 仕事を終えて歯医者へ。

 待合室で橋本治「絵本徒然草(上)」(河出文庫)を読む。家から携帯本を持ってくるのを忘れたので職場の机に置いてあった本の中から目についたものをカバンに入れて来たのだ。確かこの本の単行本をどこかで〈狐〉こと山村修さんがほめていたっけ。田中靖夫さんの絵のインパクトがすごい。

絵本 徒然草 上 (河出文庫)

絵本 徒然草 上 (河出文庫)

 ここは待ち時間が長いので、ついウトウトしてしまい本を床に落として自分でビックリする


 歯医者を出て、駅前のサブカル系古本屋へ。ここのサービススタンプが500円分たまっていたのでそれを使ってこれを買う。

 サブタイトルの“花電車・凱旋門・杉の葉アーチ”がいいね。



 帰宅して小西甚一「日本文学史」を読んでいたのだが、ふと思い立って隣りの部屋の最近手を触れていない本の山に足を踏み入れる。往来座外市用の本を10冊ほど選ぶ。ちなみに一例を挙げると坪内祐三さんが編集に加わっていた時代の『東京人』1990年11月号。特集が“池袋が変わる”。山口昌男さんと宇佐見承さんが「池袋モンパルナスを語る」という対談をしている。確かこれが目当てでブックオフから拾ったもの。


 その他、忘れていた本を幾つか発掘する。例えば、由良君美メタフィクション脱構築」(文遊社)や武藤康史「国語辞典の名語釈」(三省堂)など。ページをめくると面白そうな本ばかり。自分で買ったの忘れといて、「いい本買ってるじゃない」とうれしくなっているんだからお目出度いや。

メタフィクションと脱構築

メタフィクションと脱構築

国語辞典の名語釈

国語辞典の名語釈




 昨日一昨日の神戸・京都旅行の補遺を書き付けておきます。

 神戸・海文堂でのサイン会で岡崎さん持参の古本が販売されていた。そこから1冊購入。


 京都・ガケ書房でのイベントで『彷書月刊』2006年5月号“岡崎武志古本劇場”のサイン入りが無料で配布された。これを入手。うれしい。