圓生という森。


同僚の車で駅前まで送ってもらう。カーステに三遊亭圓生師匠のCDがたくさん入っている様子。「圓生はうまいね」とは同僚の弁。僕の中でこの師匠はほとんど未開拓の大きな森なのだ。


仕事を終えて本屋へ。

表紙の若草色のロゴが目にさわやか。

小林信彦「映画が目にしみる」を探すがまだ並んでいない。15日発売だから当然ではあるのだが、神保町あたりではもう店頭に置かれているとあるブログで書いてあったから、つい探してしまう。


帰宅して『QJ』を眺める。
今号で荻原魚雷さんと近代ナリコさんのコラムが終わってしまう。寂しいな。『QJ』は特集で買うのではなく、このお2人や坪内祐三さんや草森紳一さんの連載のために購入しているのだから。
iTUNES拝見」のコーナーは落語家の入船亭扇辰という方。寡聞にしてこの師匠は存じ上げないのだが、リストの上位20はもちろんすべて落語。そこに興味がある。志ん朝明烏」「井戸の茶碗」「三枚起請」、志ん生「唐茄子屋政談」「鮑のし」、小さん「青葉」「かぼちゃ屋」、柳朝「宿屋の仇討」、文楽「寝床」以外の11枚はすべて圓生師匠の噺。やはり、ここにも圓生ファンが。


坂口安吾「不連続殺人事件」の続きを読む。矢継ぎ早に人が殺され、ついに平野雄高警部や荒広介部長刑事が登場する。こういった遊び心のないミステリは面白くないよな。


今日の4000番台。

Takin Off

Takin Off


昨日デクスター・ゴードンのアルバムだったので、以前に見つけられずに飛ばしていたこの4109番を聴く。
ハービー・ハンコックのデビューアルバムであり、同時に彼の代表曲である「ウォーターメロン・マン」の収録作でもある。トランペットがハバードでピアノがハンコックとくれば新主流派的な雰囲気がいやでもジンワリ滲み出てくるわけだが、そこに思いのほかゴードンがマッチしているのだ。ゴードンの懐の深さを感じた1枚。