文芸誌は雑誌。

今日は仕事終了後、職場の食堂で立食パーティーがあり、1食分浮く。しめしめ、今日は文芸誌の発売日ではないか。
退勤後、本屋へ。

  • 『新潮』5月号
  • 文學界』5月号

『新潮』には出口裕弘坂口安吾 百歳の異端児」(310枚)が一挙掲載。後日単行本化されるのであろうが、安吾とくれば見過ごすわけにはいかない。それに加えてリチャード・パワーズの「村上春樹論」が柴田元幸氏の翻訳で載っているとくればやはり買いでしょう。
いつもの『文學界』も小林信彦「〈坊っちゃん〉と〈うらなり〉−−『うらなり』創作ノート」に沼野充義「ロシアの村上春樹」などがあり、期待感が高い。
文庫の平台に文春文庫の新刊が出ている。坪内祐三「一九七二」、小林信彦「にっちもさっちも」、岸本葉子「がんから始まる」など欲しい本が目白押し。その他河出文庫獅子文六「ちんちん電車」も出ている。これらを買ってしまうと権利を有する4冊に達してしまい、これから出る講談社文芸文庫平凡社新書の新刊を買う余裕がなくなってしまう。どうしたものだろうか。


仕事関係の本を探しに古本屋へ立ち寄る。100円棚でついこんなものを見つけてしまう。

脇役本のひとつとして買っておく。


帰宅後、「〈坊っちゃん〉と〈うらなり〉」を読む。小説「うらなり」とこの創作ノートを合わせて6月に単行本として出版されることが、「にっちもさっちも」の帯に書いてあった。冒頭で語られるエピソードはどこか別の場所でも読んだことがあるような気がする。無口な年下の作家というのは片岡義男氏ではなかったか。
その後、小谷野敦「上機嫌な私」を読む。内容は“寅さんはなぜ煙草を吸わないのか”。おなじみの反嫌煙モノです。映像における喫煙のイメージ(例えば思慮深さといったもの)の例として「刑事コロンボ」や「警部マクロード」が出てくるのが同世代を感じさせる(小谷野氏の方が2歳上だが)。あの頃同じようにやっていた「署長マクミラン」は煙草を吸っていただろうか。
同じく『文學界』所収の松山巌氏による久世光彦追悼文を読んでから、「卑弥呼」の続き。ついに読了。あと5年もしたらちくま文庫で復刊されそうな作品だ。これは、ちくま文庫向きの作品だと思う。荒川洋治さんの解説も再録でね。
その後、『新潮』に載っていた筒井康隆氏の久世光彦追悼文も読んだ。


読了本1冊で、購入本はなし(くどいようだが、古本と雑誌は含まないので)。


【購入できる新刊数=5】