甘く香る職場。

本日より通常の業務が再開する。朝イチの仕事があるためいつもより素早く身支度を整え、湿った朝の空気の中を職場へ歩く。


昼食の時にいれた“桃と杏の烏龍茶”が職場を甘い香りに染めてしまう。最近よくこのお茶を入れているせいか、同僚の女性から僕の香りというような表現を頂戴する。もし、こんな体臭であったら僕の通るあとを鼻をクンクンさせながら女性たちがついてくるのではないかと、その姿をしばし空想する。ひと時の現実逃避。


先週までの半日仕事とうって変わって今日は12時間労働となる。これが現実だと思いつつ退勤。
本屋へ。

「日本近現代文学とわたし」(id:samsa01)で触れられているように今号の売りは“ワークショップ 世界は村上春樹をどう読むか”だ。
帰宅後、さっそく『文學界』に目を通す。
まず小谷野敦「上機嫌な私」から。新潮文庫谷崎潤一郎痴人の愛」につけられた細江光氏の注解がいいらしい。明日にでも本屋でチェックしてみようと思う。
つづいて、狐「文庫本を求めて」は木山捷平長春五馬路」(講談社文芸文庫)を取り上げる。痛切なことを飄々と書くことのできる木山捷平という作家の特質を称揚。なるほどね。
そして、山田稔「ニーノさんのこと」を読む。山田さんが感動したという色川武大さんを追悼した大原富枝「男友達」という短篇を読んでみたくなった。
村上春樹ワークショップはまだちゃんと読んでいないが、ざっとページを眺めただけでも面白そう。
さて、寝る前に巻頭エセーの青山光二「懐かしき死者たち」でも読みますか。


【購入できる新刊数=2】