煩悩は百八つだが…。

今日は仕事で沢山の人と話をする。そのほとんどが初対面の相手のため仕事が終わるとがっくり疲れる。
仕事帰りに本屋へ。
今日発売予定の村井弦斎「食道楽(上)」(岩波文庫)はまだ棚にない。「インテリア・オブ・ミー」(近代ナリコ)も、「誤読日記」(斎藤美奈子)も、「原弘デザインの世紀」も、「チェコマッチラベル」(南陀楼綾繁)もすべてない。僕だけ他のブログの方達と違うパラレルワールドに住んでいるのではないかというなんだか昔のNHK放映のSFドラマ(「謎の転校生」、「幕末未来人」など)を観ているような気分になる。本当は、渋谷や自由が丘のブックファーストにでも行けばいいのだろうが、退勤後の心と体ではあの人混みをかき分けていく気持ちが持てないのだ。
帰宅後、ブログ散歩。「オヨログ」経由で岡崎武志さんが永島慎二さんを追悼する7月6日の「okatakeの日記」を読み返す。そこで言及されていた岡崎さんによる永島さんへのインタビューが載っている「ARE」8号を取り出して読む。永島さんの漫画に込める思いや岡崎さんの永島さんへの敬愛が感じられるインタビューである。
その他、多和田葉子「球形時間」や鈴木地蔵「市井作家列伝」などをつまみ読み。『週刊朝日』も気になる文章だけをちょこちょこっと読む。斎藤美奈子「文芸予報」でズバリ直木賞を当てている。落選の古川日出男「ベルガ、吠えないのか?」の世評はうなぎ上りのようだ。特に豊崎由美さんを筆頭に。紹介を読んでいるだけでも面白そう。この方の出世作「アラビアの夜の種族」も評判を聞いて昔古本で入手済みなのだが、いまだに積ん読のまま。面白そうなニオイがぷんぷんするだけに我ながら歯がゆい。
煩悩は百八つだが積ん読本はそれをすでに超えている。