掌に少し余るような喜び。

 

 帰宅して夕食。食後に岩泉ヨーグルトを食す。ラジオでヨーグルトマニアの人が勧めていたヨーグルトで、大谷翔平が唯一食べているヨーグルトと紹介されていて興味を持って取り寄せてみた。無糖と加糖があるが、無糖の方が好み。粘着のあるコクのあるヨーグルト。

 

 ヨーグルトを食べ終わったら、インターホンが鳴る。届いたのは京都善行堂からのユーパック。

中身は2冊の本と善行堂のトートバッグ。

 

-山本善行 撰「衣巻省三作品集 街のスタイル」(国書刊行会

-『ぽかん』10号

 

衣巻省三作品集 街のスタイル

 

 「街のスタイル」は衣巻省三というモダニズム作家の詩と小説を収めた作品集。自分にとっては未知の作家。稲垣足穂の同窓(同級生とも下級生とも)で、佐藤春夫の弟子で、伊藤整と『文芸レビュー』の同人で、太宰治とともに第一回芥川賞の候補者という来歴だけでとても興味深い。掌にちょっと余るような正方形の小体の本。箱入りという風体もいい。

 『ぽかん』は毎回出るのを楽しみにしているミニコミ誌。山田稔の文章が読めるのは今やこの『ぽかん』と『海鳴り』(編集工房ノア)だけだろう。それだけでも手に入れる意味がある。山田稔で始まり、内堀弘(「ボン書店の幻」の著者)で終わる素敵な冊子。こちらも「街のスタイル」とほぼ同じ大きさの正方形。これも好きな形と大きさ。