腰パン・デイズ


 本日、休日出勤。


 午前中の仕事を終える。疲労からくると思われる頭痛を朝から感じていたため午後の仕事はキャンセルして退勤。


 風が涼しい。秋であったことを思い出す。歩いて知人のパン屋に向かう。途中でブックオフへ寄り道。

  • 貴田庄「原節子 あるがままに生きて」(朝日文庫
  • 高田宏「編集者放浪記」(PHP文庫)
  • 小林信彦「中年探偵団」(文春文庫)
  • 山下洋輔編著「音がなければ夜は明けない」(知恵の森文庫)


 105円棚にこういう渋めの本があるとホッとする。山下本は2006年2月刊。同時刊行には茶木則雄「帰りたくない!」があった。このころの知恵の森文庫は面白かったなあと思う。



 モスバーガーで昼食。チキン南蛮バーガーを食べる。食前食後本は堀井憲一郎「いますぐ書け、の文章法」(ちくま新書)。7月に「いつだって大変な時代」(講談社現代新書)が出て、9月にこれが出た。近々新潮新書も出るらしい。頑張ってるな、堀井さん。『週刊文春』の連載「ホリイのずんずん調査」が終わってしまったから、代わりに“ホリイのずんずん新書”という状態になっているのかしらん。


いますぐ書け、の文章法 (ちくま新書)

いますぐ書け、の文章法 (ちくま新書)


 腹を満たして知人のパン屋へ。今日が開店2日目。休日とあって店内にはすでに数組の客がレジ前に並んでいた。盛況で何より。とりあえず、陳列棚のパン(××ゼンメル)をすべて1つずつ買ってみる。知人にちょっと挨拶。疲れているが充実した表情をしていた。とりあえず作ったものが目の前で売れていくのを見るのは嬉しいだろうな。


 電車で地元へ戻り、駅ビルでパンに塗るレバーペースト、黒ごまペースト、マーマーレードジャムを買って帰る。パンの入ったビニール袋の取っ手穴がちょっと小さくてしばらく指を通していると痛くなってしまう。そこでショルダーバックの着脱式のベルトを外し、袋の穴に通す。これで手が自由になった。パンの袋は鞄に寄り添い、腰の辺りで揺れている。キビダンゴではなくパンを腰に付けて歩くことになった。これから知人の店でパンを買うことも多くなるだろう。パンをぶら下げて帰る日々が続きそうだ。イヌ、キジ、サルにも会わず、バスに乗って帰る。


 バス停前のコンビニでスライスチーズとハムをカゴに入れ、缶コーヒーでもと棚を見ると「ゼロの頂点」にウルトラマンシリーズのビーグルのミニカーがオマケに付いているのを発見。迷わずウルトラセブンに出てくるウルトラ警備隊のポインターを選ぶ。子どもの頃に一番カッコいい車として刷り込まれ、依然としてその思いは続いている。そう言えば、このコンビニからの帰り道にシルバーのファミリーカーが止まっているのだが、そのボンネットのフロント部分にひっそりと“TDF PO-1”というシールが貼ってある。もちろん、ポインターにペインティングされていたものである。それを見るたび心の中で「同志よ」と呟いてしまう。これも偶然なのだが、今朝職場へ向かう道で前を歩いていた中年男性のTシャツにTDF(TERRESTRIAL DEFENSE FORCE)のロゴがあり、最初TDLかと思ったのだがその下に“地球防衛軍”とあってウルトラ警備隊のことだと気づいた。今日はセブンに縁のある日だ。


 帰宅して、買ってきたパンにチーズ、ハム、レバーペーストなどをあれこれ組み合わせながら食べる。しあわせ。


 食後のBGMに二階堂和美「ニカセトラ」を聴く。カバーアルバムで「蘇州夜曲」に始まり、春夏秋冬の流れにそって歌が並んでいる。その中で気に入っているのはちょうど今にぴったりのクレージーケンバンド「せぷてんばぁ」。野外での録音などいろいろと凝ったこのアルバムの中ではシンプルに原曲を歌っている感じなのだが、それがなんだかまたいいのだ。歌の主人公のように明日会社を休みたいところだが、そうもいかない。この3連休も仕事なんだよな。


ニカセトラ

ニカセトラ