紫煙の蔵書印。


 休日出張野外仕事。


 昨日と打って変り晴天なれども風強し。いや、強いなんてもんじゃない。びゅー、びゅー吹いてくる。花粉症持ちにとっては恨みたくなる一日だ。


 仕事の空き時間に休憩所で坪内祐三「ストリートワイズ」(講談社文庫)を読む。原辰徳戦後民主主義力道山、オウム世代、パチンコ屋などが登場し、そうだそうだったと思いつつ読み進める。ガラス窓の外は葉桜がしなうように風に身をよじらせ、時折ドアが風で煽られるガタンという音が響く。


 4時過ぎに終了。


 バスで横浜駅まで帰ってくる。有隣堂へ。

書痴半代記 (ウェッジ文庫)

書痴半代記 (ウェッジ文庫)

 ようやく手に入れました、これを。思ったより薄手の本だった。とりあえず電車の中で内堀弘さんによる解説を読む。


 途中下車し、ブックオフで道草。みちくさ市に行けなかったからね。


 久しぶりなので文庫の棚の雰囲気が変わっている。背がちょっと茶色く汚れている本がそちこちに見受けられる。これがなかなかシブい本なのだ。例えばこんな感じ。

  • 子母澤寛「愛猿記」(文春文庫)
  • 夏堀正元「日本反骨者列伝」(徳間文庫)
  • 中村伸郎「おれのことなら放つといて」(ハヤカワ文庫)


 どうやら同じ人の蔵書から出たものらしい。この方たぶん愛煙家なのだろう。背の茶に汚れた感じはそのタバコの煙がつけたもに違いない。棚に並びながらまるで同じ蔵書印を押されているかのように仲間であることを主張しているように見える。


 その他こんなものなどを105円で。


 これ以外にも文庫を結構買ってから近くのモスバーガーで夕食。


 帰りは桂枝雀「代書」を聴きながら。