五年前も本を買いました。

 ずいぶんと暖かな朝を迎えた。


 あれこれとストレスのたまる一日を過ごし、退勤。


 帰りのバスで三遊亭円丈金明竹」を聴く。名古屋出身の師匠による名古屋弁金明竹」だ。声の強弱の付け方が独特で、昔聞いた高座を思い出す。


 家のポストに『Monthly Takamitsu』148号が届いていた。大瀧詠一イッセー尾形中島みゆきグレン・ミラーオーケストラ、団しん也といった名詞に反応してしまう。「比較は不幸の始まり」と喝破する大瀧さんの言葉に頷き、引用されている荒川洋治「文学の門」の言葉に目を奪われながらつい先月読んだ本なのに何気なくこの文章を読み飛ばしていた己の不明を恥じる。


 コンビニで買った『週刊文春』を手にすると「文庫本を狙え!」が野口冨士男著・武藤康史編「野口冨士男随筆集 作家の手」(ウエッジ文庫)を取り上げている。さもありなん。坪内さんの文章を読むと、積読状態のこの文庫オリジナル随筆集が読みたくなった。

作家の手―野口冨士男随筆集 (ウェッジ文庫)

作家の手―野口冨士男随筆集 (ウェッジ文庫)


 その後、ケニー・バレルのアルバムを聴きながら、昨日買ってきた『ku:nel』vol.42を眺める。
おかゆ、ゆず果汁、北村薫、みんないい。

ku:nel ( クウネル ) 2010年 03月号 [雑誌]

ku:nel ( クウネル ) 2010年 03月号 [雑誌]

ア・ジェネレーション・アゴー・トゥデイ

ア・ジェネレーション・アゴー・トゥデイ

 今日は1月21日。今から5年前の2005年の1月21日からこの日記を書き始めたので5周年となる。いつもならここでしばらく休止するのだが、昨年から不定期更新にしているため、休養をとる必要はない。ただ、気分転換にデザインを変えた。


 5年前の今日の日記を読んでみると、仕事帰りに古本屋により、都筑道夫「チャンバラもどき」(文春文庫)と『芸術新潮』1982年4月号(特集・洲之内徹の〈心情美術史〉)を買っている。その古本屋もすでにない。代わりにその頃なかったウエッジ文庫が手元にある。あれこれ感慨もあるが、「比較は不幸の始まり」だから、とりあえず今を喜ぼう。


 「晩鮭亭日常」をご覧いただいている皆様、ありがとうございます。これからもマイペースで進んでいきます。よろしかったらお付き合いください。