人生とは斜面に敷かれたレジャーシートである。

 今日も出張野外仕事。



 比較的午前中はヒマ。誰もいない休憩場所でマックスコーヒーを飲みながら天牛新一郎「われらが古本大学」(ブレーンセンター)を読む。戦前の天牛書店の広さに驚く。



 午後の仕事中に携帯が鳴る。仕事現場の近くで知り合いが花見をしているという連絡。仕事が終わったら顔を出すと約束して、その通りに行ってみると桜の花に囲まれた小高い丘の斜面にレジャーシートを引いて若い知人たちがビールを飲んでいた。どうやらゆっくり出てきたため平らな場所を確保できなかったようだ。シートに座ってしばし歓談。ところが斜面にひかれたビニールシートはよく滑るためなかなか落ち着かない。知人のひとりが突然結婚するというのでびっくり。急な話の訳は相手のお腹に子供がいるという説明で納得。人生というものは斜面に置かれたシートのように彼をどこかへと動かしていくのだろう。とりあえず、赤い顔をして酔っている彼を皆で祝福する。



 知人たちと別れて電車に乗り、地元へ戻る。


 サブカル系古本屋をのぞくと100円棚に新入荷が。


 本屋にも寄る。棚を見ていると平山蘆江「東京おぼえ帳」(ウエッジ文庫)があるではないか。ここは以前に浅見淵「新編燈火頬杖」が突然現れ突然消えた店だ。しかも、前回の棚とはずいぶん離れた所に1冊だけさされている。前回もそうだがなぜ僕が買おうとしている時は姿を見せず、買った後になると急に現れるのだろうか。今月はウエッジ文庫の新刊が出ることになっている。果たしてその新刊も置かれることになるのか。成り行きを見守りたい。


 帰宅後、天牛新一郎「われらが古本大学」を読了。真面目で律義な“天牛のオッチャン”の姿がよくわかる。その天牛書店の在りし日の姿が見たくて川島雄三監督「貸間あり」の冒頭をDVDで見直す。
 地元のやくざに追いかけられた藤木悠が人ごみを疾走する移動撮影シーンは何度見ても鮮やか。そして天牛書店の中へ逃げ込むシーンにつながる。残念ながら天牛書店に“天牛のオッチャン”の姿はない。

貸間あり [DVD]

貸間あり [DVD]


 ブログ散歩。月の湯の様子を伝えてくれるブログがいくつか。盛況だったようでなにより。伴健人商店はどうだったろうか。

 月の湯が終わると、今度はみちくさ市だ。残念ながら4月25日は仕事のため今回は参加できず。プレ開催の盛り上がりを思うと正式の開催となる第1回も賑わうだろうな。


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”商店街が、一日だけの古本街!”
第1回 鬼子母神通り みちくさ市

昨年11月にプレ開催をした「みちくさ市」が本格始動。
商店街を舞台にした一般参加型古本フリマです。

■日時
4月25日(土) 10:00ごろ〜16:00
※雨天の場合 26日(日)に順延(この日が雨の場合中止)
■会場
雑司が谷鬼子母神通り(東京メトロ副都心線雑司が谷駅すぐ)

■参加者募集
4月7日(火) 22:00よりスタート
詳細はこちらへ http://kmstreet.exblog.jp/

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