今朝は6時に目覚める。やっと1時間長く寝ていられるようになった。目覚まし設定時間の7時までにはあと1時間あるけれども。
午前中は、家で机仕事。昼過ぎに出かける。
駅前のつけ麺屋で昼食をとり、駅ビル内のカフェでカフェラテを飲みながら読書。今日の携帯本は読みさしの和田誠「ことばの波止場」(白水uブックス)。千田是也の名前の由来を知る。
職場へ行き、同僚と打ち合わせ。
その後、職場を出て横浜へ。出張に行っている同僚たちが今日帰ってくるので出迎えに赴いたのだが、都内の渋滞であと2時間ほど遅れそうというメールが届く。
近場で適当に時間をつぶせる場所はと考えて、伊勢佐木町のブックオフへ向かう。2階の文庫コーナーにたどり着くと、「本日、雑学や外国文学の文庫がすべて105円のサービスを行っています!!」というアナウンスが。
半額棚の前まで行くと、“105円”と書かれた紙がしっかりと貼られているではないか。目の前には30冊以上の文庫を棚から抜いて積み上げているおじさんがいる。この姿を見て、僕の中でゴングがなる。まるで、黒潮市場のタイムセールに臨む主婦のようにハシタなく棚から抜きまくる。
- 畦地梅太郎「伊予の山河」(平凡社ライブラリー)
- カレル・チャペック「こまった人たち」(平凡社ライブラリー)
- 中沢新一・細野晴臣「観光」(ちくま文庫)
- 黒柳徹子「トットのピクチャー・ブック」(新潮文庫)
- 田中小実昌「世界酔いどれ紀行 ふらふら」(知恵の森文庫)
- 森達也「放送禁止歌」(知恵の森文庫)
- 加東大介「南の島に雪が降る」(知恵の森文庫)
- 手塚治虫「フースケ」(文春文庫ビジュアル版)
- 文藝春秋編「向田邦子ふたたび」 (文藝春秋編)
- 安原顕編「文庫本ベスト100」(学研M文庫)
- 庄野潤三「夕べの雲」(講談社文芸文庫)
- 石川淳「普賢|佳人」(講談社文芸文庫)
- 赤瀬川原平「名画読本 日本画編」(知恵の森文庫)
- 小林信彦「東京散歩 昭和幻想」(知恵の森文庫)
- 小林信彦「日本の喜劇人」(新潮文庫)
- 柳瀬尚紀「英語遊び」(河出文庫)
- 森山大道「犬の記憶 終章」(河出文庫)
- 山際素男「不可触民の道」(知恵の森文庫)
- プルースト/鈴木道彦訳「失われた時を求めて スワン家の方へ1」(集英社文庫)
- プルースト/鈴木道彦訳「失われた時を求めて スワン家の方へ2」(集英社文庫)
ちょうど、セールをしている棚に店員が補充をしているところだったので、もっといい本が出るのではないかと何度もその棚の前を行ったりきたりしてしまう。そんな自分がちょっと恥ずかしい。
これだけ買っても新刊単行本1冊と変わらない値段だぞと喜び勇んでレジへ行くと1冊だけ350円の本がありますと言われる。105円という紙が貼ってある棚にあったものだと言ったのだが、「入れ間違いでした」という返事。まあ、この名著が350円なら安いものだとそれも購入。
さて、350円だったのはどの本でしょう? 答えは後ほど。
収穫に満足して横浜へ戻る。7時過ぎに同僚たちを乗せた車が到着。彼らが渋滞につかまってくれたせいで安くいい本が手に入ったのだから、渋滞に感謝せねば。
同僚たちと分かれて帰る。「ことばの波止場」は読み終わってしまったので、先ほど買ったものの中から、小林信彦「日本の喜劇人」を出して読み始める。もちろん再読(正確には再々読か)。若き日の小林氏が、自分の好きなものについてこれだけは言っておきたいということを書いているので、文章の歯切れもよく、適度にとんがっていて気持ちがいい。これが350円なら安いものだ。
帰宅すると、ポストにメール便が。差出人は、この春神戸の海文堂で行われた岡崎武志さんのイベントでお会いした甲南大学教授の中島俊郎さん。中身は『spin 02』だ。巻頭には中島さんと鈴木創士さんとのトークイベントの模様が収録されている。このブログを読んでくださっている中島さんが、海外で置き引きにあった僕をなぐさめようと送ってくださったもの。明日、書肆アクセスに行って買おうと思っていたから、とてもうれしい。ありがとうございます。
今日の収穫から、外市用に出すものを選び、エクセルに書名等を打ち込む。
それを済ませてから、『spin 02』を手に取る。まずは巻頭の「翻訳をめぐる意味と無意味をめぐって」に目を通してから、北村知之「エエジャナイカ2 無用の書物」を読む。
ともに楽しい読み物になっている。