グリコの楽しみ。


仕事を終えて本屋へ。
やっと平積みになっているこれを見つける。

小林本を小脇に抱えて店内を逍遥していると雑誌棚にこれがあった。

池澤夏樹特集。松浦弥太郎さんのトラベルガイド「グッデイ!」が最終回をむかえ、ロンドンを旅している。ロンドンに目がないので一緒にレジへ。


帰宅するとポストに書籍小包が届いていた。大学に勤めている知人が初めての著書を送ってくれたのだ。英語学の専門書だから、国文出身の僕には猫に小判なのだがありがたく頂戴する。先日この知人から年末に予定されている出版記念会への出席の打診があった。場違いな人間ではあるが出席するつもり。


「決壊」を手に取る。収録作品は「金魚鉢の囚人」、「決壊」、「息をひそめて」、「ビートルズの優しい夜」、「パーティー」の5作品。1番目と4番目は「ビートルズの優しい夜」(新潮文庫)で、3番目は「家族漂流」(文春文庫)で、5番目は「小林信彦の仕事」(弓立社)でそれぞれ読んだことがある。表題作の「決壊」のみ未所持の「家の旗」所収作品のため未読。
まずは、巻末の「著者から読者へ」を読む。これらの作品が『文學界』に掲載された「息をひそめて」を除いて『新潮』の編集者であった坂本忠雄氏との関係から生み出された作品であることを語っている。
講談社文芸文庫の小林本の解説といえば坪内祐三さん。小林氏の自筆年譜を材料にその《家》へのこだわりを描き出している。いつもながら読み応えのある解説だな。
思えば小林信彦坪内祐三という手練の書き下ろしエッセイが2つもオマケについているというのもなかなか贅沢だ。


今日はこの2つを堪能したので小説の方は明日からゆっくり読むつもり。オマケを先に開けてキャラメルを後で食べるグリコみたいな楽しみ方です。



今日の4000番台。

ジ・アフリカン・ビート

ジ・アフリカン・ビート


アート・ブレイキーのリズムものの最後を飾るのが4097番。お祈りあり、チャルメラのような楽器あり、いわゆるひとつの「アフリカン・ビート」です。


購入1。
【購入できる新刊数=2】