ゼリーにまみれてバリウム飲んで。


 今日は健康診断を受けに駿河台へ行く。


 車中は中村伸郎「おれのことなら放つといて」(ハヤカワ文庫)を読む。あの小津映画でおなじみのちょっと硬質で冷静な声とどこか自分を突き放したような物腰の人物を演じている中村氏らしく、その文章もまたそういった有り様を彷彿とさせるものになっている。


 9時前に健診センターに到着し、人間ドック開始。もたいまさこ似の女医さんがいつもより念入りにエコー検査をやってくれる。その変に丁寧な言葉遣いがおかしくて笑いそうになるのを我慢するのが大変。上半身がゼリーまみれになって検査が終わる。


 例年の如く、バリウム飲んで検査台の上でゴロゴロと何回転もさせられる。せっかく動く検査台に載っているのだから、台の方で動いてくれよと思う。


 昼前に終わったので、早速東京古書会館へ。本日和洋展を開催中。棚の2周ほどしてみたが、何も買わずに出る。今日は先日行けなかった“カフェ ヒナタ屋”に行ってみようと思っているのだが、まだ準備中らしかったので、ヴィレッジバンガードを覗き、石田書房まで行って(まだ開いてなかった)からもう一度戻る。


 狭い螺旋階段を4階までのぼるとそこにカフェヒナタ屋があった。窓が多く、見晴らしもよい。ランチメニューのチキンカレーセットを頼む。スパイシーで本格的なカレーであった。明るい陽光の中で窓から入る風を肌に感じながら読書するにはもってこいの店だ。


 腹ごしらえを済ませ、書肆アクセスへ。

 これは地元の本屋では見つけられなかったもの。ここにくれば手に入ると思っていたが案の定であった。こんな小振りの本だったんだね。

 東京堂で『ちくま』6月号を貰う。


 コミガレで尾崎一雄のエッセイ集(単行本)を1冊見つけたのだが、他の2冊が決まらず、結局はもとの場所に戻した。


 神田伯刺西爾で休憩。『ちくま』を読む。ちくま学芸文庫創刊15周年記念特集があり、坪内祐三内澤旬子永江朗のお三方が書(描)かれている。連載も充実で『ちくま』はいい。
 こちらで『アスペクト』5月号を貰う。


 


 いつものコースを回り、最後は日本特価書籍へ。

 大人の本棚シリーズの1冊として出たんだ。本の雑誌社から出た元本を整理し、新しい原稿を加えたもの。元本が面白かった記憶があったので、買っておく。


 帰りにTSUTAYAで「カジノ・ロワイヤル」を借りて帰る。


 帰宅後、「カジノ・ロワイヤル」を観る。友人からよかったと聞いていたので借りたのだが、確かに悪くない。特に、冒頭のチェイス場面のテンポの良さは気持ちよかった。ビターな終わり方もいい。
 ただ、Q役のジョン・クリーズが出ていないのは物足りないかな。


 夜は昨日録画しておいた日本対モンテネグロ戦を観たり、「めぐらし屋」の続きを読んだりして過ごす。


 今日のBGMはこれ。

Workin' With the Miles Davis Quintet

Workin' With the Miles Davis Quintet