ギブアップには早すぎる。

 本日は休日出張。一日野外で過ごす。


 待ち時間の長い仕事だったので、携帯本がずいぶん読めた。

作家の生きかた (集英社文庫)

作家の生きかた (集英社文庫)


 前者は読了。後者は半分ほど読み進めた。井上ひさし氏は超肯定的な対談者で、相手をひたすら褒め上げる。そこまで言わなくてもと思わないではないのだが、やはり相手(本多猪四郎黒澤明山田洋次の各氏)はまんざらではないようで、気持ちよくしゃべっている様子が伝わってくる。


 帰りに横浜のTHE SUIT COMPANYに寄り、裾直しの済んだスーツ2着を受け取ってから帰宅。


 昨日bk1から届いた中島俊郎「イギリス的風景」(NTT出版)を手に取る。林哲夫さんがdaily-sumusで推奨していた本。読みたいなと思っていたところ、先日、神戸・海文堂の岡崎さんのサイン会打ち上げで偶然著者の中島さんの隣りの席となり、お話をさせてもらった。そのお人柄にもひかれ、是非とも読みたくなったのだ。“グランド・ツアー”や“ピクチャレスク・ツアー”などを通して、“田園”がいかにしてイギリス人の故郷となったのかを探る1冊。先日読了したジェイン・オースティン「分別と多感」でも、“ピクチャレスク”の流行が触れられていたので、タイムリーな本でもある。


 今日の古典入門は田中本から「平家物語」の章と「教科書コラム 憶良の家は1DK?」を読む。後者で触れられている古典作品の作者の似顔絵が教科書に掲載され、それによってある特定のイメージが生徒たちに与えられてしまうという問題は確かにその通りであると思う。近世の画家が描いた上代歌人の似顔絵にどれほどの信憑性があるだろうか。また、歴史の教科書に誰も見たことのない卑弥呼の絵が載っているというのはよく考えてみれば笑ってしまうようなことだと思う。


 今日の「ロング・グッドバイ」は21章と22章と23章を2ページほど。マーロウはギムレットを飲みに行き、そのバーに来ていた女性を怒らせていた。


 今日の奥のけもの道は隣りの部屋へと進み、12冊ほどを発掘する。そろそろ、一箱本採集の旅も限界かとも思うのだが、いや、まだまだ。あきらめてはいけない。