十勝のイカ。


今日もなんだか涼しい。あれ、もう8月だという感じ。


昼過ぎから出張があるため、早目に午前中の仕事を済ませる予定が、ドタキャンあり、トラブルありで職場を出るのが遅れる。明日から4泊の出張だというのに、気が重くなることばかりだな。
昼を食べ損ねていたので、乗換駅の構内にあるカフェスペースでサンドイッチをぱくついていると、隣の席の女性が携帯で友人と思われる人物と話している。その話題が同居している(た)男性による暴力とストーキングの悩みらしい。みんなそれぞれ大変なのだな。


出張仕事を終えて職場へ戻る。途中の車内で大岡昇平「花影」(講談社文芸文庫)読了。先月中に読み終わっていなければならない講談社文芸文庫であったのだが、1日遅れとなった。無理をすれば昨日までに読み終えることはできたのだが、作品があまりピンとこなかったのでそこまで気持ちが入らなかったのだ。多くの文学者と浮き名を流した坂本睦子をモデルとした葉子、作者の分身と思われる松崎、青山二郎を仮託した高島といった主要な登場人物にあまり魅力を感じることなく作品は終わってしまった。小谷野敦氏の解説によれば、「花影」において作者が行おうとしたのは、睦子(葉子)を引き受けようとせずに逃げた青山二郎批判であり、そのような「美の審判者」の立場に終始した青山二郎白洲正子的なものとの決別の宣言であるとのこと。


職場で留守中の手配等を済まし、退勤。
ドラッグストアとダイソーに寄り、出張に必要なものを2、3調達する。


携帯本を読み終わってしまったため、本屋へ。

2003年度版ベストエッセイ集の文庫化。小説を読み終わったばかりなので、短いエッセイが読みたくなり選ぶ。坪内祐三鹿島茂池内紀穂村弘といった定番の筆者に加え、今年のトレンドである藤原正彦「卑怯を憎む 父・新田次郎と武士道精神」も入っている。その他、久世光彦橋本龍太郎という今年無くなった両氏も仲良く入選。個人的にそそられるのは十勝花子イカの足三本」だ。あの岡崎友紀主演シリーズに欠かせなかった十勝さんの文章だ。楽しみ。


帰宅後、明日の支度をする。あれこれといろんな場合を想定し過ぎてカバンがぱんぱんになってしまう。幾つになっても荷物づくりが上達しない。


今回のカバンには読みたい本ではなく、読まなければいけない資料を入れていくことに。つまならないな。


明日からしばらく携帯からの簡単な日記となります。


今日の4000番台。

アス・スリー

アス・スリー

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ホレス・パーランによるピアノトリオアルバムが4037番。このパーランというピアニストは鍵盤をとても力を入れてひとつひとつしっかり弾いているという印象を受ける。もちろん、ソフトに押して柔らかい音を出しているところもあるのだが、全体的なイメージではそうなのだ。そのスタイルが、メリハリの利いた堅い音を好むブルーノートというレーベルにとてもマッチしたピアニストなのだと思う。
ブラシのサワサワにウォーキングベースが重なり、そこへ満を持してピアノが飛び込んでくる1曲目の表題作がやっぱりいい。