革新か、確信か。

今朝、起き抜けにテレビのニュースを観て、ショックを受ける。そうだったのか、ちっとも知らなかった。でも、まあ、許せる選択ではあるな。
今日は職場全体の忘年会なのだが、仕事が終わらず欠席。明日はイベントがあるのにその前日に設定する方が悪いよ。資料を整え、会場のセッティングが終了したのは忘年会終了予定時刻の2時間後であった。
帰りに本屋。

『日本一怖い』は、昨年から出ているムック本。メタローグの同系統ムックが無くなったのと入れ替わりのように登場した。昨年買って好感触であったので今年も手を出す。斎藤美奈子×高橋源一郎対談を読むとやっぱり、町田康「告白」と古川日出男「ベルカ、吠えないのか?」を読みたくなる。編集部が選んだ1冊である村上龍「半島を出よ」に対する2人の反応が面白い。寒風吹きすさぶ公園をランニングシャツ1枚で大汗をかきながら走る村上龍氏に毛糸の帽子とマフラーに身を包み魔法瓶に入れてきたコーヒーをベンチで飲みながら困ったような視線を走らせている両氏の姿が浮かんでくるようだ。「半島を出よ」を読んではいないがお2人の言いたいことはよく分かる気がする。
coyote』は吉本隆明特集かと思っていたら、“旅行者の記憶 上野物見遊山”がそれだった。吉本隆明氏の書斎の写真を見ると、書棚の「柳田国男全集」に被さるように阪神タイガーズの暖簾と『PLAYBOY』のピンナップガールのヌードカレンダーがかかっている。この三者の組み合わせがとてもいい。
本屋を散策していて、気になる新刊を見つける。

宮原照夫「実録!少年マガジン名作漫画編集奮闘記」(講談社
大きめの判型で、なかなか存在感がある。カバーに“梶原一騎”と言った単語がちりばめられているのを見ただけで面白そうな匂いがプンプンする。今日は存在を頭にインプットするにとどめておく。
帰りのバスの中で、先日のフリーズ事件で聴けずじまいになっていた志ん朝文七元結」を聴く。志ん朝師匠の噺にある“芝居っ気”のようなものを強く感じる。先日聴いた談春さんにはあまりないものだ。これを好むかどうかは好きずきであろう。もちろん、僕は嫌いじゃない。
今日聴いたアルバム。

ジョー・ワイルダーというトランぺッターに関してはこのアルバム以外になにも知るところがない。僕が好んで聴く1950年代のハードバップジャズにおいてメインストリームにでることのなかった人だと思う。強い個性や耳に残るアクの強さはないが、メロディアスによく歌うトランペッターだ。ハンク・ジョーンズ以下の渋めのリズムセクションもいい。このアルバムにはジャズに対する革新はないが、確信はあるなんて言ってみたくなる。そんな1枚。