3つのお願い。

今日は遅番出勤。ゆっくりと歩いて行く。途中でケトル、傘、ボルビック1.5L(2本)を買い、それらを下げながら職場に着く頃にはジャケットの下は汗だくとなる。
帰りも歩くつもりだったのだが、雨でバスに切り替える。
新刊書店で2冊。

今月の『文學界』は個人的にあまり読みどころがない。小谷野敦氏の連載「上機嫌な私」を読む。現代作家の年譜作成がなおざりにされていることに触れ、全国にあまたある大学の日本文学科で年譜や書誌を修士論文の対象にしたら、かなりその空隙が埋まるのではないかという意見には同感。しかし、若い学生時分は地味な年譜作成より、カッコいい題名をつけた作品論を書きたがるものなのだ。僕もそうだった。今思えば、あんな読書感想文まがいのものを書くくらいなら、2年じっくり掛けて年譜でも作ればよかった。ただ、僕が研究対象とした坂口安吾には関井光男氏の労作である詳細な年譜があったので出る幕はなかったのだが。
帰宅するとポストに月の輪書林から封書が。内容は先日目録「田村義也の本」から注文した本に対する返事。結果は5冊ともダメ。あの世評高き月の輪書林の目録から注文するなど10年早いと言われたようでちょっと落ち込む。実際、目録入手が遅れた上に、人気のありそうな本を選んでいるのだから当然の結果なのだが。封筒には注文ハガキの通信欄に対する返事が高橋徹さんの直筆(?)で書かれていた。僕は昨年秋に晶文社から出版を予告されていた「月の輪書林日録2」はどうなったかと書いたのだが、今年中にはと思っている旨のお答え。忙しい中での作業のためなかなか進まないのだとは思うが、ぜひ年内にかたちにしてもらいたいものだ。楽しみにしています。
嬉しいこともあった。聖智文庫さんとのメールのやり取りの結果、探求本が入手できることに。あの本が手に入るのだ。今から届くのが楽しみ。その昔、一度だけ新刊書店で見かけて以来、その姿さえこの目で見ることがなかった本だ。
そして、昨日の「古書現世店番日記」でついに向井さんの著書出版の話が進行中であることが明らかとなった。このブログで願をかけた岡崎武志さんの日誌のブログ化、向井さんの著書出版の2つが現実のものとなったのだ。これはもしかしてもうひとつくらいかなうのではないか。それならいっそ大きくいこう。
“世界が幸せでありますように”
もちろん、世界の中には僕も含まれていることは言うまでもない。