ご紹介にあずかりました。

本日は休日出勤。
気の進まない仕事をこなし、4時に仕事場を出る。

仕事で面会した複数の人たちのことを思う。同じ期待の地平の上で生きていると感じられる人もいれば、同じ日本語を使いながらもまったくコミュニケーションが成り立たない人もいる。自分の言葉と能力の限界を見せつけられた日であった。

昨日にも増してストレスの虜となりし我が身を書物の海へと投げ込む。つまり、本屋へ行きましたということです。
雑誌2冊(1冊は貰い物)と本1冊。

太田垣さんの仕事がというかその仕事ぶりがというかがなんとなく気に入っていることと、このある意味地味な個人誌がいつまで続けていけるのかという心配(筑摩の雑誌といえばすぐ『頓知』のはかなさを思い浮かべてしまう)から毎号買ってしまう。
書店のカウンターに『図書』が置いてあると必ず貰ってしまうのは、中の文章よりも来月の新刊一覧が見たいから。3月の岩波の単行本に気を引かれるものは見つからず。その代わり、堀江敏幸氏の「悪魔のトリル」というエッセイを読む。氏がパリの古道具屋でロラン=マニュエル『音楽のたのしみ』という古書の掘り出し物を見つける話。『音楽のたのしみ』という本の存在を初めて知る。内容の紹介が上手いので、買って読んでみたくなってしまう。
その堀江氏の最新エッセイ集を購入した。実は以前から最寄の書店の棚にこの本が収まっているのを毎日のように眺めていた。白い瀟洒な造りの本である。しかし、残念ながら本の背が少し汚れているのだ。綺麗な造本だけにその汚れが目につく。古本好きのクセに美本好きときているので、どうしても抵抗を感じてしまうのだ。それが、今日はすんなり買えた。その理由としては、毎度お馴染みストレスのなせる業(気分を晴らすために好きな本を思い切って買いたいという思い)であると同時に、綺麗な本を自分で汚して落ち込むよりも最初から少し瑕のある本であれば気楽に扱えていいと思えたからだ。この週末の外出にでも携えて読んでみよう。

ブログ散歩をしていると、「退屈男と本と街」の2月11日の項で、このブログを紹介してくれている。面白く読んでいただけたようでうれしい。また、リンクも貼っていただいた。こちらもアンテナに加えさせていただく。不精して追加していなかっただけで、「退屈男と本と街」は毎日覗いているブログのひとつ。楽しく勉強させてもらっています。