ギブアップ・ナンシー。


 2週間ほどの潜水のあとやっと水面に浮かび上がって、肺の奥まで息を吸い込んだ気分で起床。


 午前中ゆっくり過ごし、昼前に家を出る。向かうは鬼子母神


 今日の携帯本は昨日買った高島俊男お言葉ですが…9 芭蕉のガールフレンド」(文春文庫)。昔、武蔵高校の講師をしていた高島さんが、同時に「日本国語大辞典」の手伝いをしていたことを知る。


 池袋で下車して、まずは昼食。ネバーギブアップうどんなるものを注文する。納豆、とろろ、もろへいやが上にのっているうどんだ。このところの疲れが出てすこし風邪気味なので、滋養のありそうなこれをチョイス。


 古書往来座へ顔を出す。鬼子母神古本まつりは、朝からかなりの人出で賑わっているそうだ。よかった、よかった。
 文庫を1冊買って、『未来』6月号をもらう。表紙の絵は武藤良子さん。武藤さんの持つ内省的な部分がよく出ていて『未来』にふさわしい絵だ。
 鬼子母神にいた荻原魚雷さんも往来座に顔を出す。この後もう一度戻るらしい。一足お先に鬼子母神に向かう。


 実は鬼子母神に行くのは初めて。こんなに往来座から近い場所にあったのか。木々に覆われた境内に多くの人々が見えた。その一角におなじみの“外市”旗が下がっている。旅猫さんやリコシェ豆さん、それに武藤さんや退屈男さんもいる。

 早速古本の入った棚や箱を見る。そこにぐーるどさん、コウノさん、Yさんが声をかけてくれる。

 買った本は以下の通り。


 木蔭を乾いた爽やかな風が吹き抜ける。いい場所、いい日、いい祭りだ。


 折角なので帰りは副都心線に乗ることにする。都電の駅の隣りに雑司ヶ谷駅があった。やはり随分と地下に降りる感じだ。
地下鉄に乗っていると2度ほど停車位置を間違える。何だかまだいろいろこなれていないみたいだな。


 終点渋谷で降りて、気持ちが悪くなるほどの人ごみをかき分けてPARCOへ。本日最終日のナンシー関展を観に来たのだ。しかし、最終日の日曜日とあり、入場待ちの列は会場の数階下まで続いている。ここに並んでしまうと今日のこの後の予定が狂ってしまうため泣く泣くあきらめる。


 地元に戻り、隣駅のブックオフへ。外市にむけて10冊ほど購入。


 帰宅後、「お言葉ですが…9」を読了。再読なのだが、ほどんど内容を忘れていたため楽しく読めた。この勢いで「お言葉ですが…別巻1」にすすみたいものだ。