冷蔵庫のドアから外へ。

 風がとてつもなく冷たい。まるで家のドアと間違えて冷蔵庫のドアを開けて外へ出てしまったよう。


 昼はミントジャスミンティを飲みながらクリームコロッケを食べる。


 本屋で買い残していた武田百合子富士日記 下」(中公文庫)と工藤美代子「夢の途中 ラフカディオ・ハーンの生涯〈アメリカ編〉」(ランダムハウス講談社文庫)を買う。


 寒いので豆乳入りの味噌けんちんうどんを食べて帰る。バス待ちで「富士日記」を読み出すと、初めて夏の日記がそこに。これまで上・中とも冬の日記から始まっていたのだ。


 家に帰るとポストに『彷書月刊』2月号が届いていた。管野すが特集。黒岩比佐子さんが冒頭のインタビューと管野すが「死出の道艸」に関する文章で登場している。

 ブログ散歩していて、南陀楼綾繁さんの連載でもとりあげられていた「東川端参丁目の備忘録」で高島俊男「天下之記者『奇人』山田一郎とその時代」(文春新書)が2月に出ることを知る。これは『ノーサイド』に連載されていたもの。本にならないのかと思っていたがこういうカタチで実現したのか。武藤康史「文学鶴亀」といい、今になってやっと『ノーサイド』の遺産がその姿を現してきたことを喜ぶ。後は草森紳一さんの連載だな。


 体に付いた寒さの記憶を削ぎ落とすために湯舟に浸かる。