誕生日だと日記には書いておこう。

今日は机仕事と歯医者で日が暮れる。

帰り道の本屋で、昨日の「東川端参丁目の備忘録」(id:thigasikawabata)を見て是非読もうと思っていたこの雑誌を入手。

もちろん、お目当ては村上春樹「ある編集者の生と死−−安原顯氏のこと」と特集“日記礼賛”。ついでに並んでいたこちらも。

特集“本棚だけが人生だ!”に反応する。
バス待ちに『本の雑誌』から「坪内祐三の読書日記」を読む。講談社の名編集者と言われた松本道子さんの『風の道』を坪内さんが探しているというのを読み、それなら古書現世の目録で去年買って持っているあの本ではないかとうれしくなる。そんなに探しているなら、いっそお譲りしても(いったいどういうルートでそんなことができると考えているのか我ながら分からないが)と思っていると、すぐ次のページに五反田の古書会館の天誠書林の棚から見つけたという記述があり、勝手にガッカリする。『風の道』の内容に関しては、目次系ブログ「目次録」(http://d.hatena.ne.jp/enfer/20060129#1138522594)に目次が載っている。

帰宅して『文藝春秋』を読む。村上氏の文章は、細心の注意を払いながらヤスケンさんを責めているもの。すでに文芸の世界で一つの権力になってしまった自分の発言が及ぼすものを意識しながらも言わずにいられないことなのだろうなと思いながら、どこか息苦しさを感じてしまう文章だ。ある意味異色作。確か、昨年の古書市で安原氏宛ての村上春樹書簡をガラスケースの中に見た記憶がある。あれはどこの店だったか。

“日記礼賛”の紀田順一郎×御厨貢×坪内祐三座談会を楽しく読む。日記好きにはたまらない。それぞれが10冊ずつ、計30冊を挙げている。紀田選本では「断腸亭日乗」、「太平洋戦争日記」、「古川ロッパ昭和日記」、「夢声戦争日記」、「暗黒日記」、「樋口一葉日記」を、坪内選本では「富士日記」、「成城だより」、「植草甚一日記」、「気紛れ日記」、「木佐木日記」、「戦中派不戦日記」などを持っている。坪内選の「学海日録」も手元において置きたいなどといういけない気持ちがふつふつと。いけない、いけない。今ある日記でさえ、充分に活用しているとは言えないのに、これ以上増やしてもと心は乱れる。


この座談会でも坪内さんの「人声天語」でも、ブログが批判されている。特に後者の指摘には身のすくむ思いがした。


気がつくと本日は誕生日。実家から電話があった。



今日のピアノトリオ。

ジス・イズ・パット・モラン

ジス・イズ・パット・モラン

Waltz for Debby

Waltz for Debby

両方とも、ベースがスコット・ラファロ
前者のボン、ボンというリズムベースの力強さも、後者のボォ〜ンというホーンライクなインタープレイもともによし。


明日は、職場の一泊旅行なので、日記は携帯から簡単に。