一八のように。

 職場で明後日のイベントについての打ち合わせ。出し物の最後で来場者を笑わせたいというプロデューサー役の同僚の意向で僕がそのコントシーンのオチを考えてくることになってしまう。
 こんなことは、今から10年程前、友人の結婚式のスピーチを引き受けた時に、「スピーチは短めで笑わせて」と依頼されて以来だ。


 どうしようと思いながら退勤し、本屋へ。
 12月に予定されている海外出張の準備もしておかなければとガイドブックを購入する。


 ガイドブックを見ながら蕎麦屋で夕食。いつも思うのだが海外旅行のガイドブックというやつは、やたらショップの情報ばかり多く、こちらが知りたい国や町の情報はほんの少ししか載っていないんだよな。


 帰りのバスは桂米朝愛宕山」。


 帰宅後、テレビを見ていたら教育テレビの「知るを楽しむ」で銭湯のペンキ絵をやっていて和む。


 いや、和んでいる場合ではない。明日のリハーサルまでにコントのオチを考えなければならないのだ。「愛宕山」の一八のように見事落ちたらいいのだが。茶店で傘でも借りてみるか。