長太郎、帰る。

職場でがっかりすることがあった。それを今日まで知らされていなかったことに再びがっかりする。


職場を出て、本屋に向かう。

  • 坪内祐三「同時代も歴史である 一九七九年問題」(文春新書)

楽しみにしていた新刊ゆえ、すぐさま手に取る。これで1冊分だけあった買う権利はあっさり消えた。


がっかりのためにムショーに腹が減る。トンカツを食べて帰ろうかと思っていると雨がぱらつく。職場を出る時にはやんでいたため傘を置いてきてしまっている。しかたなく、バスに飛び乗る。


トンカツの代わりにコンビニのチキン焼き弁当を買って帰る。この弁当が予想以上にまずくて三たびがっかり。


買ってきた「同時代も歴史である」を読み出す。第1章は2003年に坪内さんがギリシャ国立劇場の「アンティゴネ」を東京国際フォーラムで観たという話から始まる。これって、いまから7年ほど前にギリシャ旅行の予習として新国立劇場で観たものの再演ではないかと思い、当時のパンフレットを探してみたり(見つからず)、ネットで過去の公演情報などを調べてみたりしているうちに、ギリシャ国立劇場ではあったものの「王女メディア」の間違いだったことに気付く。やれやれ。ギリシャ悲劇ってみんなよく似ているからなと自分を慰める。


ある本を探して文庫本の山をひっくり返していたら見失っていた川崎長太郎「抹香町|路傍」(講談社文芸文庫)が出てくる。こんなものです。日曜日に小田原へ出張する予定なのでその時はこの本を持っていこうかと考える。


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