かわいい子には足袋をはかせよ。


 今日は久しぶりの仕事のない日曜日。

 結局9月は1日も休みがなかった。職場の休みはもちろんあるのだが、屋内仕事などがあるためこちらは休めないのだ。「◯◯さん、もう若くないんだから無理しないでね」と上司に言われたのだが、本気でそう思うのならしっかり人員を配置してほしいよ。


 せっかくの休みだから東洋大学白山キャンパスで行われている“植木等展”を見に行こうと思ったのだが、HPで確認してみると22日(日)までやっているのに、なぜか今日だけ休館。残念だ。

 土曜の夜にNHK植木等とのぼせもん」を毎週見ているので、タイミングもちょうどいい企画だった。昨夜の回は狂言回しで淀川長治のマネをしている小松政夫のところに植木等の父親役の伊東四朗が出てきて、二人でベンジャミン伊東の「電線音頭」をやるサービスの一幕があったのはうれしかった。



 冷たい雨が降っているので、今日は1日家で溜まった家事を片付けることにする。Fm yokohamaで土曜日にやっている畠山美由紀「Travelin'Light」をタイムフリーで聴きながらアイロンがけをする。職場で使ったマグカップなどを拭くための布巾にアイロンをかける。別に几帳面だからではなく、洗濯物を干す余裕のない生活をしているので、すべて洗濯機による乾燥で済ませているため、そのタンブラー乾燥によって縮れてしまった塊をアイロンで平らにしないと布巾らしくならないためである。その縮れた塊が気づけば部屋の隅に小山を作っていた。昔からアイロンは苦にならないので、スピーカーから流れてくる畠山美由紀原田郁子クラムボン)の会話を聴きながらハンカチサイズの布巾を次々と本来の姿に戻していく。小一時間かけて30枚以上の布巾を誕生させた。これで明日からひと月は布巾に困ることはない。

 ラジオでクラムボンのアルバム「モメント e.p.2」がすでに発売されていることを知る。前作の「モメント e.p.1」は、京都に行った時にホホホ座で手に入れていた。クラムボンはメジャーのレコード会社から独立し、アルバムの販売も賛同してくれる様々な職種の店での手売りに限定しているらしい。だからCDショップで見かけないアルバムがホホホ座にあったのだと知る。e.p.2をこの近くで手に入れるにはどうしたらいいかと調べてみると「switch box あけ/たて」 (神奈川県横浜市神奈川区六角橋1-7-21)という雑貨屋・ギャラリーに置いてあるらしい。今度時間を作って行ってみようと思う。


 「モメント e.p.2」の代わりに最近出たこのアルバムを聴く。


夜のつづき
夜のアルバム
helen merrill


 2012年に出た小西康陽プロデュースの「夜のアルバム」に続く八代亜紀ジャズアルバム第2弾。1曲目が「帰ってくれたら嬉しいわ」(You'd be so nice to come home to)なのはEmarcyと言えばヘレン・メリルヘレン・メリル ウィズ クリフォード・ブラウン」であり、このアルバムと言えば「帰ってくれたら嬉しいわ」なのだから当然すぎるくらい当然の選曲。ただし、歌い出しは日本語歌詞である(その後英語歌詞に変わる)。ここからもこのアルバムのコンセプトが日本語で歌うジャズであることがうかがわれる。



 本も相変わらずあれこれと買っているが、なかなか読めない。時間がないというよりは読む気力がないと言った方がいいかもしれない。なのに不思議と購買欲だけはなくならない。最近買った文庫は以下の通り。


ASIN:4488413072
シェイクスピアの面白さ (講談社文芸文庫)
蔵書の苦しみ (知恵の森文庫 t お 10-3)




 「太宰治の辞書」は新潮社から出た単行本ですでに読んだ。しかし、それが“円紫さんと私”シリーズを刊行してきた創元推理文庫に入ったの喜ばしい。収まるところに収まった感じ。文庫化にあたり新たに短編1つとエッセイ2編が追加されているのもうれしい。

 「蔵書の苦しみ」もすでに親本の光文社新書で読んでいる。こちらも第15話として「『蔵書の苦しみ』その後」が増補されている。こういうお得感はやはり大事ですね。気分が楽しくなる。


 今夜からTBSテレビで池井戸潤原作「陸王」が始まる。埼玉県の老舗足袋屋が陸上のマラソンシューズを作る話と聞いて以前から原作に興味を持っていた。そのためドラマが始まる前に読もうと先月「陸王」(集英社)を買ったはずなのだが、今日に至るまで自宅で発見できていない。結局読めずにドラマ初回を迎えてしまった。これも本ばかりある家に住むものの「蔵書の苦しみ」の一つかもしれない。まあ、自業自得なのだが。


 「陸王」にも箱根駅伝に挑む大学陸上部が出てくるらしい。先日の箱根駅伝予選会で母校の大学が本大会の出場権を逃した。来年の正月に箱根駅伝を見る楽しみが半減してしまった。3年生以下の学生たちに来年頑張ってもらうしかない。きつい一年になるだろうが、その厳しさが彼らを育てるだろう。大学の先輩として(別に陸上部だったわけではないが)、かわいい後輩たちの試練の旅を見守ることにしよう。