日曜は稀よ。


 6月に入って初めての日曜日。今日は屋内仕事もなく完全なフリー。気がつけば5月の日曜は毎回仕事が入っていたため休日が京都に行った5月4日の一日しかなかったことに気づく。よく生き延びたなあと自分を褒めてやりたい。


 昨夜は目覚ましを8時に設定し、途中2度ほどトイレに起きたが、起床のベルが鳴るまで布団で惰眠を貪る。それだけでもう幸せな日曜日と呼んでいい気持ちになる。日曜の朝は週に一度のパン食の日なのだが、今日は通常通りのウイダーinゼリーとバナナとヨーグルトで済ませ、ゆっくり朝風呂に浸かってから、風呂掃除をして出る。溜まったワイシャツをクリーニング店に持って行ったら16枚もあって自分で驚く。日曜が空かないとそれだけ物事が滞るのだ。


 午前中のんびり過ごして午後に外出。久しぶりに埼玉にある知人のパン屋まで行く予定。店のFacebookに以前に試作品として食べさせてもらった夏用のミニシュトーレン(クーヘンと呼ばれている)が商品化されたとあったので昨日メールで取り置きを頼んでおいたのだ。


 道中2時間弱かかるため車中はゆっくり読書するにはもってこいの空間となる。今日の携帯本はこれ。

もっとヘンな論文



 前作「ヘンな論文」を面白く読んだので、続編も購入。前作では、大学の紀要や研究団体の会誌などに発表された研究論文から面白い視点のものを選び、紹介していた。今回もベースは同じなのだが、雑誌に載った卒業論文も取り上げられている。まず、冒頭にあるのが明治学院大学の女子大生の書いた「プロ野球選手と結婚するための方法論に関する研究」という卒業論文。もちろん、書いた本人は真面目にその課題に取り組んでいる。だからこそまた面白いのだけど。大学で日本文学を専攻した僕にとっては「竹取の翁の年齢について」(これも卒論)や「メロスの全力を検証」(中学生が書いた自由研究)、そして「『坊ちゃん』と瀬戸内航路」(サンキュータツオさん一押しの論文)などが興味深いのだが、一番その内容に心惹かれたのは「曖昧さが残る場所ー競艇場エスノグラフィーー」だ。女性研究者による競艇場の研究なのだが、その結論が現代社会に対する重要な指摘となっていることにちょっと感動すら覚える。もちろん、それは取り上げられている論文そのものの素晴らしさではあるのだが、読者は論文そのものを読んだわけでなく、ポイントを引用しながらその論文の面白さをわかりやすく提示してくれるサンキュータツオさんの腕のよさにもよるのだと感心する。



 午後3時過ぎに知人のパン屋へ到着。今年生まれた赤ちゃんとともに知人が迎えてくれる。昼食はここで買ったパンをイートインコーナーで食べる。そのために今朝はパン食を避けたのだ。取り置きのクーヘンや新発売のラスクなどをあれこれ買って持ってきたトートバックに詰めて帰る。



 帰りも「もっとヘンな論文」を読みながら。乗り換えの神保町で途中下車。東京堂書店で欲しかった本を買う。

  • 三品輝起「すべての雑貨」(夏葉社)
  • 古賀弘幸「文字と書の消息 落書きから漢字までの文化誌」(工作舎

すべての雑貨[本/雑誌] / 三品輝起/著
文字と書の消息 落書きから漢字までの文化誌 [ 古賀弘幸 ]




 夏葉社、工作舎ともに信頼をおいている出版社だからここの本はいつも欲しくなる。


 続いてdiskunion神保町店へ。未開封のFantasyレコードが格安で出ていたので、スティーブ・レイシー、ハンプトン・ホーズ、ベン・ウエブスター、ハワード・ラムゼイ(ソニー・クラーク入り)、ペッパー・アダムスを購入。CD1枚半の値段でこれだけ買えるのは嬉しい。


リフレクションズ
Green Leaves of Summer
At the Renaissance
Music for Lighthousekeeping
10 to 4 at the 5 Spot


 帰宅して、買ってきたパンとサラダで夕食。大きいぶどうパンがモチモチでとても美味くて思わず笑う。後は買ってきたレコードを順番に聴いていこう。ひと月ぶりの日曜日だ、徹底的に満喫してやるぞ。