ご本といえば、すぐ買うさ。

 朝起きたら声が出なくなっていた。


 予兆は昨日からあった。昨日、一昨日と冷房の効いた部屋で一日中入れ替わり立ち替わり入ってくるお客さんを相手に資料を見せながらあれこれと話し続ける仕事をしていたら、2日目の午後(つまり昨日の午後)に声がかすれ始め、帰宅後、頭がちょっとキンキンするので熱を測ったら37.8度あった。のどの酷使と風邪のダブルパンチだ。


 この状況ではのどをなるべく使わないに越したことはないのだが、そういう訳にもいかない仕事なのでハスキーボイスでなんとか午前中は乗り切ったのだが、午後には頭を寄せ合う密談の距離でしか届かない声になってしまった。自分を労るように今日は早仕舞いにして退勤。



 ふと思うと「スムーストークライブ」を聴きに京都に行ってからもう1週間。あっと言う間だ。先週の京都は祇園祭の準備の真っ最中で、四条通にも身繕い中の山鉾がすくっと立っていたが、今は前祭宵山も済んで、後祭宵山を待つばかりとなっている。


 先週京都で1泊して翌日の日曜日にはメリーゴーランド京都で開催されている林哲夫作品展「やっぱり、本」に行った。昨日間違えて行っているので場所に迷うことはない。寿ビルディングというレトロな洋館の5階にメリーゴーランド京都はある。11時の開場に合わせていったら客はぼくだけだった。昨日徳正寺を教えてくれた女性ではなく今日は男性が店番をしている。会釈をしてから展示ルームへ。まず、目に飛び込んでくるのは『ちくま』の表紙を飾ったアルチュール・ランボーの顔が描かれた本の絵。やっぱりこれが欲しいと思う。今回の京都行きの目的のひとつが以前から念願だった林さんの本を題材とした絵を購入することだった。意を決して店員の男性に「こちらの絵が欲しいんですが」と声を掛けると、「すみません、それは既に売約済みです」との返事。言われて見直してみると絵の下にある題名と値段を書いた札に赤いシールが貼ってある。そうかこれはそういう意味だったのか。昨日から始まった展示なのに壁に掛かった絵のうち2点に赤いシールが付いている。しかし、まだ魅力的な絵は残っている。気を取り直してじっくりと絵を見直す。そして自分の部屋に飾りたい絵という視点で2つ選んで購入する。念願をはたして気分は高揚する。思わず「この絵は今日持って帰れるんですか?」と愚問を発してしまう。「いえ、展示が終わってから御送りすることになります」という返事を聞いて我にかえる。そうだよね、そうに決まっているよね。後は家に届く日を楽しみに待ちます。



 さて、今日の話。

 退勤してから本屋へ。


ひらあやまり

ひらあやまり

ku:nel (クウネル) 2015年 09月号 [雑誌]

ku:nel (クウネル) 2015年 09月号 [雑誌]



 「水曜どうでしょう」をDVD、youtube、TV再放送とヘビーローテーションで観ている者としてはつい買ってしまうな、嬉野本。かねがね、「水どう」の4人組の中で“うれしー”のポジションに何か惹かれるものを感じていた。彼の視点から見た「水曜どうでしょう」がどうのように書かれているのかが楽しみ。

 『ku:nel』は夏の家特集。パラパラとページをめくっていると、全体的に植物が写っている写真が多く、緑が感じられてちょっと涼しい感じがする。なるほど夏だね。




 帰宅して先週京都で買ってきた漬け物で豆腐を食べる。これが僕の夏の定番。TVで「ブラタモリ」の仙台編を観る。今一番楽しみにしている番組かもしれない。タモリの行くところ元武家屋敷の宏大な敷地の一般住宅から宮城刑務所まで開かない門はないのではないかと思わせる。20日の東京駅スペシャルも楽しみだ。


 週明けにしゃべらなければいけない仕事が控えているからなんとか声が出るようにしたい。龍角散のど飴やイソジンのうがい薬を買い込んで声を取り戻すようにがんばろう。